さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

次はそろそろ「枠」の外へ 山中慎介、難敵を倒し4連続KO防衛

2013-11-10 18:12:34 | 関東ボクシング

今日は昼と夜にWOWOW生中継という、とんでもない一日でありました。
いや、本当にありがたいことで、有料局は数あれど、お金払って見る値打ちのあるTV局ですね。
しかも終わってみれば、濃密な試合がたくさんあって、本当に楽しい一日になりました(^^)


とりあえず今終わったところですが、山中慎介から。
ご覧の通り、4連続KOで、5度目の防衛なったわけですけど、
初回を見終えた時は、正直「こりゃ、判定やな」と思っていました。

アルベルト・ゲバラの足捌きの巧さ、速さはなかなかなもので、
本人がそれを存分に生かそうという意志...というか、
逆にいうとそれ以外のことは何もする気がない、というのが、一目見てわかりました。

山中が少し落ち着いて、腰を据えてという風になる前にごしょごしょ、と打ち、
時に上体を折って頭持ってくる。この割り切りを打ち崩すのは大変だろうなあ、と。

ただ、それが変わったのははっきりと4回終了後の途中採点だったと思います。
三者リードとは少々意外で、私は38-38、悪くすると39-37でゲバラかなと見ていました。
5回、それまで落ち着き払っていたゲバラの振るまいが目に見えて変わり、
試合は山中に幸いする方向に流れていきました。
ここで「遅くとも10回には捕まえられるかな」と、こちらの印象も変わりました。

徐々に、相手の体の芯にパンチが届き、当たり出し、8回二度倒し、9回にフィニッシュ。
このあたりはもう、展開通りの結果、という感じ。
ゲバラは自分の出来ることが何も無くなり、敗北を受け入れたという風でした。


終わってみればああ良かった、ですが、今の山中にこの選手を当てることには
あまり意義を感じなかった、というのもまた正直なところでしたね。
これだけ強いと、従来の日本におけるボクシング・ビジネスの枠内で相手を選ぶのは大変でしょうが、
だからこそ、そういう枠を超えたリングへの進出というものも、そろそろ具体的な話として聞きたいです。

トップランクのアジア進出路線など、広がりのある話に関与してもらいたいですし、
ずばり一階級上の最強王者、レオ・サンタクルス攻略を目指すための展開を期待したいところです。
国内のしょうもない相手との「統一戦」とかは、どうせやる気もやる意味もないでしょうし...。


前座は放送を見ていると、あれよあれよと終わってしまいましたね。
しかし物足りなさは全然無くて、ローマン・ゴンサレス、ホルヘ・リナレス、粟生隆寛といった元王者が
相手どうこう以前に引き締まった試合ぶり、倒しぶりを立て続けに見せてくれて、
彼らの来年以降の飛躍にも、大いに期待をかけたくなりました。

その中でも、リナレスは良かったですね。ライト級で体も出来てきたか、良いバランスで構え、
腰がしっかり据わっていて、でも手の速さは以前と変わらず、攻撃の組み立ては多彩さがあり、
リナレスが本来持っている天性が生きている...そりゃ、初回KO勝ちで悪く見える選手もいないでしょうが、
ライト級での王座奪取も、相手次第で十分期待出来ると思います。

また、世界戦中止は残念だったですが、代役の相手の選手がまた、ほんまに代打かコレ、
と思うほど良い選手だったのも驚きでした。元々、他で試合予定があったと聞いて納得しましたが、
この辺は帝拳さんならではの「エエ仕事」で、会場に足を運んだ皆様も、ある程度納得されたのではないでしょうか。


昼間の試合についてはまた後日、何かごしょごしょと書きたいと思います。
山中はよくぞあのおっとろしい男に勝ったものですね...(^^;)

コメント (5)
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