さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

とりとめもなく昨夜の試合について

2008-01-11 23:32:16 | 長谷川穂積

あれやこれやと忙しい上に、平日にこんな興行されると大変です。
と、いきなり愚痴ですが、ホントに大変でした。
いつもなら当日遅くにでも試合を振り返るところなんですけど、
昨日はさすがに無理でした。

ということで、なんとか行ってきました府立体育館(写真はこちら)。

まず、池原信遂ですけど、心情的には健闘と言いたいところなれど、
ボクサーとしての技術を比較する以前の問題で、基本の出来が違いました。
上体と下肢とのバランスがバラバラで、腰の座らない池原に対し、
シドレンコはくっついても離れても、きちんとしたフォームで打てます。

2R、池原の左肩の上を滑るように決まった、小さく強い右クロス一発で、
両者の格付けは完全に済んでしまったように見えました。
とはいえ、そのあとも懸命に手を出し続けた池原、よく頑張ったと思います。


メインの長谷川穂積ですが、序盤に切ってしまい、それがヒットによると
判定された時点で、今日は鮮やかでなくても勝てば良いと、それだけを思っていました。
それでも毎回、何か仕掛けては山場、見せ場を作ろうとし、
実際にそれを作って、明白に勝ってしまう長谷川は、やはりさすがです。

ただ、ヘナロ・ガルシア戦でもやっていましたけど、
ロープ際に詰められたときに回らず打ち合うのはどうかなと思います。
あれは見ていて面白い反面、やはりリスクが高すぎると言わざるを得ません。
ましてカットしてて、それがヒットによると判定されている試合です。
いくら地元だから、最終回だから、と言っても。ちょっと疑問です。

さて、試合前、良い試合だったら、KO勝ちだったら、という言い方で
米国進出の話が出ていましたが、私には充分良い試合だと見えました。
某ナベツネプロモーター(笑)は、「追試」という言葉を使って、
先送りを示唆したそうですが、私は次が米国進出であっても良いと思います。
しかし、「追試」とはね...他に言い方はないんですかねぇ(呆)

欧州王者で世界1位のマルドロット、相手が長谷川でなければ
もっと強さが見えたと思いますが、何せ反応が速く、判断が速い長谷川に対し、
たまに良いの当てても、長谷川のリターンを怖れて
追撃の手が止まってしまう場面がちらほらありました。

しかし、あのスイッチ戦法はそれなりに面白かったですね。
かつて鳥海純の右フックを相打ちされてぐらついた長谷川を研究して、
サウスポーからの右フックを狙っていたのであれば、怖さも感じたでしょう。
どうもそういうことではなく、単に自分の技だからやっていただけでしたが。

以前からぼんやりと考えていたことですが、長谷川穂積に勝てるとしたら、
どんな選手でしょうか。私は、相打ちだけでなく、長谷川が右後方へスウェーするとき、
その長谷川のアゴを追いかけて、前に伸びる右フックを打てるサウスポーだと思います。
タイプとしては、レパード玉熊を破ったエルビス・アルバレスのようなボクサーかな、と。


何にせよ、世界王座を5度も守れば、世界中のボクサーから研究されるでしょう。
長谷川穂積はその才能を順調に伸ばし、世界王者となりましたが、
まだ彼の壮大な夢は実現していません。
昨日の負傷(しかし、もうちょっとしっかり止血してほしいです)が癒えたら、
ごちゃごちゃ言わず、すぐにでも米国での試合に向けて動いてもらいたいです。
長谷川とて、いつまでも世界王者でいられる保証などないのですから。

コメント (10)
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