ちいさな幸せ

幸せの基準ってある?
それは自分の心の中にあると思う。
私は何時も陽だまりのような幸せの中に居た。

老兵の消灯ラッパ

2010年08月05日 | 読みました

               「ヤブラン」  今年は沢山咲いています



暑い暑い! と言うことしか言葉が出ません。朝早くに買い物を済ませ、1日中
テレビのお守りでした。午前中は民主党の議員の質問でしたから、各大臣のお
顔はにいわでした。お互いにお世辞を言い合いながら和やかムードです。

午後からは公明党、みんなの党、その他の反対勢力ですから、又暗~い顔に
逆戻りです。菅さんは相変わらず、答えにならない答えを、でも本人は「何度も
答えています」って、私でさえ、答えになっていない、そんな事を聞いていない」
ってイライラしているのに、本人はこれ弁解に終始しています。ほんとに意思の
疎通が出来ない事があるんですね。



            老兵の消灯ラッパ  佐藤愛子

佐藤さんは87歳、私より1回り上の「猪」だそうです。ご自分を老兵にたと
えて、作家生活も終わりに近づいた、と言うことを言っておられるのでしょう。

80も過ぎると、気になることがあっても、違うということがあっても、若い頃のよ
うに噛み付けないといわれます。そういえば、昔の佐藤さんは「歯に衣着せぬ」
と言う物言いをする方でした。今でも時々「○○を如何思われますか?ご忌憚
の無いご意見を…」って電話があるそうですが、昔のように答えられないと書
いておられます。

その代わりとはいえないのですが、今は曽野綾子さんがびしびしと言っておら
れます。政治に関しては櫻井よしこさんもご自分の意見を書いておられます。
櫻井さんの講演会に行きたくて、先日も申し込んだのですが、抽選で外れてし
まいました。今年になって二連敗です。

佐藤さんは北海道にも家を持っておられて、いつもなら娘さんとお孫さんが一
緒にいかれるのですが、今年は二人とも駄目だというので、行くのをあきらめ
ようと思ったが、北海道の友人から「いつくるの?」と電話が来ると、無償に行
きたくなる。しかし一人で行くわけには行かない。倒れた時の用心の為に、友
達を誘うのだそうです。X日~X日まではX子さん、その次は○子さんと言うよ
うに、一日といえども自分ひとりにならないように計画を練る。そして、地元の
人も呼ぶ、あの人もこの人も呼びたくなる。そして、その世話でへとへとになる。
でも「人間が好き」だから「人を呼ぶ」と言う。

私も元気なうちは人と接していたいと思います。へとへとになるまでと言う自信
はありませんが、そこそこ人と交わっていたいと思っています。

命の終わりを告げるものとして「消燈ラッパ」と言う言葉を使って、最後の最後
まで人と交わっていたいと思っておられるようです。

最後にこう締めくくっておられる。

『日に日に私は弱っていた。疲労が顔に出ているのだろうが、人は気がつかな
い。人間好きの私は、人と接していると「元気」が出てくるからなのである。そし
てヘトヘトになる。ヘトヘトにさせたほうが悪いのではない。ヘトヘトになってい
るくせに「元気」なのがいけないのだ。もっと言葉少なく、目から力が無くなれば
いいのだ。だが、私はそうならない。ならないのではなくなれない。なぜかと問
われれば私はこういうしかない。「たぶん、これは私の性格と言うより病気でし
ょう」と。そして付け加える。「おそらく私は、死ぬ時も元気で死ぬんじゃないで
しょうかね」相手はあきれて笑う。それが私には満足なのである。ヘトヘトにな
りながら』
                ☆ 明日お休みします。


               「グラジオラス」 今年はこの色と黄色しか咲きません
     
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