世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

何万分の一の思い

2007年09月18日 22時55分11秒 | Weblog
帰宅後、なんとなく観ていたテレビ番組「鶴瓶のニッポン武勇伝 我が家のスゴイ人GP」
ある特攻隊の人の実話に、嗚咽が止まらなかった。

出撃前、兄が届けてくれた草団子。
母親が拵えてくれたものだ。
それを仲間達に分け、自分も食べようとした時…
団子に付いていた母親のものらしき指の形と指紋を見て、彼はこっそりと泣いた。

彼は運良く、敵を撒いて帰ってこられた。
しかし、先輩や友人を亡くした。

特攻兵として出撃するまでの精神的苦痛、
家族や故郷への慕情、
お国の為に敵機に突っ込んで死ぬことは美徳だという教え、
…観ているのが辛かった。
こんなに残忍なことってあるのだろうか。
平和な今の世の中に、感謝を忘れてはいけないと泣きながら思った。

そう言えば、私の中学時代の技術科教師は、あと1週間、戦争が長引いていたら特攻兵として出撃していたらしい。
優しいおじいちゃん先生で、飄々と話すその様子からは、彼の過去を覗い知ることはできなかった。

戦争の体験談というと、必ず辛いことや悲しいことが絡む。
嘆き悲しむだけではいけないと思う。
平和を守るためには、一人一人が考えていかなくてはならない。
二度とあのような過ちを犯さぬように。

そういう意味でも、今日の番組は色々と考えさせられた。
最後にあの元特攻兵の方が涙ながらに仰っていた言葉が印象的だった。

「特攻兵として散っていった人々の、何万分の一でもいい。その思いを今の人にも分かって貰いたい」
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