ザ・クアトロ

クアトロの父のたわごと

冬のおすすめ~寒ブリ

2018年01月14日 | 魚の話

今年はブリが豊漁のようだ。
昨日もクアトロのシェフはお腹が丸々とした形の良いブリを仕入れて来た。
春の産卵にむけて冬場に栄養を蓄えるブリは、寒ブリと云われる。
良質のエサを食べて寒ブリは、良質の脂が緻密に肉質に入り込む。
一日置いた寒ブリは食べ頃だ。
その寒ブリをクアトロで刺身で食べる。
この店はイタリアンだが、この寒ブリはしょう油とワサビで食べたいものだ。
刺身用にやや厚めに切った寒ブリの刺身が運ばれてくる。
脂の差しの入り方は実に緻密に見える。
大トロの部分はもちろんだが、中トロの部分でさえ、全体が白っぽいグラデーションを見せている。
箸でつまむと肉質にはもちっとした弾力がある。
しょう油に刺身を泳がすと、しょう油の表面には脂が小さな円を描いてさーっと流れる。
やや、しょう油を多めにつけると寒ブリの旨味はさらに強調される気がする。
刺身を口に入れると、しょう油の香りと寒ブリの風味が調和して鼻を抜ける。
その次の瞬間に、寒ブリの脂が口の中で溶ける。
しっかりとした弾力を感じていたのに、脂の溶け方は早い。
そして、その脂の旨味は寒ブリならではの独特のものだ。
しっかりと主張があるのに、くどくない。
その後に残る旨味は、日本酒で洗い流そうか、ボディのしっかりとしたワインにしようか、迷うところである。
変わったイタリアン・クアトロで、冬ならではの味覚を堪能しよう。








日本全国お魚事典
山田 吉彦
海竜社

 

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