ザ・クアトロ

クアトロの父のたわごと

ガス人間第二号

2009年10月28日 | 映画の話

S 映画はその人にとって面白かったのならばそれで良いのである。料理やワインもその人にとって美味しかったらそれでよいのである。
それでもどう面白かったか、どう美味しかったかを分析することも無駄ではないのだ。次の新しい感動に出会える確率が増えていく手段なのである。
1960年の東宝映画・変身人間シリーズ第三弾「ガス人間第一号」のDVDをレンタルして観たクアトロの父。これはとても面白かった。久々のクアトロの父にとってのお宝映画である。
ある男は騙されて人体実験の結果ガス人間第一号にされてしまう。しかし、自分の意志で自由に通常の人間からガス人間に変身出来ることは男にとって好都合であった。
男が憧れる女性のために銀行強盗となり、その女性の夢を助けようとする。
その女性は日本舞踊の家元だが、芸を磨くだけに専念していて経営には暗かったのだろう、今は弟子たちにも見放され、発表会を開くお金が無かった。
そして、ガス人間第一号を追う刑事とその刑事に心を寄せる女記者。
美女と野獣、フランケンシュタイン、透明人間、赤い靴などをごちゃまぜにした映画だが、主演の八千草薫が妖艶なほどに美しい。ラストの舞台で舞う八千草薫のシーンだけでも見応えがある。クアトロの父もガス人間第二号に立候補したいものである。
90分にまとめた作品のために無理も多いが中々の秀作だと思う。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする