愛しきものたち

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生駒市高山町 本願寺の十三仏碑/石仏群

2012年06月03日 | 石仏:奈良

前回紹介の大庵寺から北へ約300m、県道7号線より僅か右に入った山裾の高台に本願寺と言う無住寺が在り、境内の覆屋の下には多くの石仏が集められている。

境内には古ぼけて崩れそうな本堂と真新しい建物があり「法楽寺別院本願寺」の木札が下げられ、近くの法楽寺が兼務してる事が窺われる。

覆屋は境内の片隅に有り、その両脇にも多くの板碑や小石仏が置かれ、まるで此処はちょっとした石造物陳列場。

覆屋の中央には十三仏板碑・・・。

舟形の左上部は欠損しているもののその高さ約130cm、幅60cm足らずと中々立派、弘治三年(1557)年の紀銘があり、室町時代後期の造立。

中央上部、天蓋の下にはお決まりの虚空蔵菩薩、下部四段三列に像高15cmの坐像諸尊を刻み出しています。

十三仏とは追善供養のため割り当てられた諸尊で、初七日(不動)、二十七日(釈迦)、三十七日(文殊)、四十七日(普賢)、五十七日(地蔵)、六十七日(弥勒)、七十七日(薬師)、百ヶ日(観音)、一周忌(勢至)、三回忌(阿弥陀)、七回忌(阿シュク)、十三回忌(大日)、三十三回忌(虚空蔵)と割り当てられている。

十三仏左脇には両腕先をなくしてしまった・・・多分阿弥陀如来であろう??、こんな石仏さん。

顔も無くしているが円頭光を持ち確かな像容で室町期の造立??。

自然石名号板碑は慶長十五年(1610)年の造立、山形名号板碑は寛永の文字が見え江戸初期の造立。

石仏ファンにはなんとも心癒される境内です。

撮影2011.6.15



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