室生大野から三本松に向かう旧道の峠道に手厚く祀られて居る地蔵石仏さんです。
近鉄「室生口大野駅」を出てガードを潜り、線路に沿いトンネルと同じ東向きの急な峠道を約200mも進むと、右手に北向の簡素な覆屋が有り、中にこの地蔵石仏が祀られて居る。
高さ約1.3mの舟形光背を持ち、南北朝期の特徴を持つ蓮台に載る像高約1mの地蔵菩薩立像。
線彫りの円頭光を戴き右手錫杖、左手宝珠の定形地蔵。
落ち着き、整った顔容、流れるように流麗な体躯には鎌倉期の様な力強さは有りませんが、中々の秀作。
銘は有りませんが南北朝期の造立、海老坂の北向地蔵と呼ばれ、今でも薫香絶えること無く信仰篤い。
背面には如来坐像と思われる彫りかけの石仏が有る・・・・・、どんな理由で完成を見なかったのかも少し気に成ります。
堂脇から振り返れば近鉄線や大野の家並みが直ぐ眼下に望めて美しい。
登りきると、そこは三本松集落の入口。
撮影2012.2.21
私も行きましたが堂内+涎掛けで諦めました。
まだまだ修行が足りません・・・
ちょうどお婆ちゃんの御参りがあったので、ちゃんと断って涎掛けは剥がしました。
まあこんな堂内なら、お茶の子さいさい・・・・。