熊野地域の巨樹を追いかけての帰り道、素晴らしい棚田景観に出逢いました。
丸山千枚田を越え、県道40号線の尾根道を走ること10分ばかり、峠の下り道、眼下に素晴らしい景観の棚田集落が目に飛び込んで来る。
田植えにはまだ少し間のある桜満開の時期、田起こしが始まったばかりの山深い棚田は、まだ冬の名残の色を留めていた。
熊野市紀和町長尾地区、どの市街からも遥遠く離れ、和歌山、奈良との県境に近い風光明媚な山間集落。
人工的な音は響かず自然の侭に時間さえのんびり流れるような・・・
民家や棚田は斜面に積み上げた自然石の石組みの上・・・・何世代も親から子へ、子から孫へと引き継ぎ守り、また拓いて来たのだろう・・・・。
しかし石組上、段々墓地横に建つ小学校には、最早子供の声が響くこともなく廃校になって久しい。
最早過疎化はいたるところでますます進行・・・・、もう止めようもない。
美しい景観を愛でるだけでは人は生きて行けない・・・しかし地域が活性化すると自然は破壊されかねない。
僕はただ通りすがりの傍観者に過ぎないけれど。
撮影2009.3.28