我が住まいの近く、東へなだらかな峠を越えると一昔前までは隠れ里のように静かだった宇治田原町。
もう20年程前に工業団地が出来、第2名神の信楽ICが出来てからは様相が一変、新興団地も造成されたりと、往時の宇治田原を知る者にとっては狐につままれたような変わりようです。
古い歴史を秘め、古い習慣も良く残してきたこの山里でも茅葺き屋根の民家は急激に失われてしまった。
旧国道は集落の中を縫うように貫いていたが現在は集落外れをバイパスが貫きバイパス周辺が地域の中心を成している。
そんな岩山地区の入口、旧307交差にちょっと変わった茅葺き屋根の民家が見られる。
茅葺き屋根に後から増改築したのだろうか?一段高い棧瓦屋根の母屋を継ぎ足し、瓦、茅葺き屋根の折衷に成って居る。
小さい茅葺き屋根ですが、入母屋で葺き上げ棟には銅板の箱棟を載せ、アワビの貝殻も山城地方のお決まりのように乗っかって居る。
庇は棧瓦葺きで片袖が長く伸び納屋に成って居るようです。
玄関側、旧国道から見るとご覧のような佇まい・・・。
ここは旧街道筋にも当たり、その昔には旅籠か料理屋でもあったのだろうか?田舎の百姓屋と言う感じは受けない。
山城地域では滅多に降らない雪をこの山里では時折見かける事がある。
撮影2013.2.8