愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

滋賀県米原市 中山道柏原宿

2013年02月21日 | 街道街並集落 景観 

伊吹山の麓、中山道六十九次の大六十番目に当たる 柏原宿(かしわばらしゅく)は米原市の東部、岐阜県境近くの山あいにある。

この柏原宿もまた、近く徳源院へ京極氏の居並ぶ宝筐印塔を撮影に来て序でに寄った程度で何の予備知識も無かった。

JR東海道本線柏原(かしわばら)駅の辺りを中心に東西十三町(約1.5km)にも及び、中山道内でも名だたる大宿場町。

天保十四年(1843)の記録では、家数は344軒、本陣、脇本陣、旅籠22軒を有し、人口は1468人とある。

一直線に建ち並ぶ懐かしい街道筋の家並が美しい。

この宿場町、なんと言っても目に付くのはこの建物、ここは伊吹艾(もぐさ)の名産地、多いときには艾屋が10軒近くも軒を並べ、中でも創業寛文元年(1661)の「伊吹堂亀屋左京」一軒が残るだけ。

現在も「合名会社亀屋左京商店」として営業されて居ますが、生憎僕の訪れた日曜日は休業日でした。

文化年間に改築された建物が、広重の浮世絵「木曾街道六十九次」の中の一枚「柏原宿」であり、当時のまま現在に至っています。

福助人形」の始まりはこの店の正直一途の番頭「福助」から来ているとか・・・・今を流行りのユルキャラの先駆けかも??。

脇本陣と旅籠の中間、郷宿と呼ばれる武士や公用で旅をする庄屋などの休泊所だったという建物。

ベンガラ格子や黒板塀がいい風情を醸し出す。

脇本陣を営んでいた、名映画監督「吉村公三郎」の実家もこの通りに面していました。

脇本陣は影も形も無かったけれど・・。

撮影2011.8.15