散歩ついでに井手の町並みを歩いていて見かけた茅葺き屋根の民家。
木津川に注ぎ込む玉川が天井川と成って流れる井手の町。
昭和28年、その玉川上流にある大正池が集中豪雨で決壊、このあたり一面は俗に言う「山城大水害」で甚大な被害を受け全て流失、古い民家など残っていないと思っていた・・・・。
まさかこんな茅葺き大和棟と白壁腰板土蔵が昭和28年以降の建築だとも思えないので、幸いにも少なくともこの屋敷は大水害の被害からは逃れたのだろう。
ちょうどここは玉川の右岸下、低い土地なのに・・・・
高台から見ると新旧入り混じる住宅街の中、一軒の茅葺き屋根大和棟が目を惹く。
大和棟の大きい切り妻破風は漆喰の白壁を塗り込め、妻部先端は二筋の高塀(タカヘ)と呼ばれる飾り瓦を降ろしている。
落棟釜屋(くどや)には煙出し櫓が載せられ、大和棟建築としては基本スタイルを見せて居る。
葺き替えて間もないのか、茅葺き屋根の痛みもなく良く手入れされ、この分なら早急に無くなってしまうことはない。
撮影2013.2.5