愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

京都府木津川市 上狛(大里)環濠集落

2013年02月25日 | 街道街並集落 景観 

奈良県境に近い旧山城町、木津川右岸の上狛には山城ではここだけで見られる環濠集落が残り、集落内は一気に時代をタイムスリップした様な佇まいを見せて居る。

京都府南部、我山城は山背(山城)とも書き、「南都奈良」の「山の背」、所謂、縁の下の力持ち・・・、京都に在って奈良文化の臭いを色濃く残している。

木津川提を走る国道24号線を南下、やがて堤防下を走る様になり、旧山城町庁舎を右にした上狛交差点を左折、その辺から北側一帯が所謂上狛(大里)環集落。

集落は土着の武士であった狛氏の居館を中心に集落全体を要塞化、村と畑を壕で仕切り、人々は、郷とか垣内(かいと)と呼ばれる単位で団結、共同生活を営んで来た。

国道24号線と平行するように流れる環濠跡、この環壕が集落の内と外を分けて居た。

集落内の道は細く入り組み、路地から路地へと続いていて・・・・

余所者は一体何処を歩いてるのやら・・・・・。

何しろ中世の町割りがそのまま残って居る様・・・、まるで何百年も一気にタイムスリップした様な。

郷の辻には郷井戸と呼ばれる共同井戸が在り、現在8~9箇所が確認されています。

集落内を歩いて見るとあちこちで大きな長屋門をもつ屋敷が両側に並んでいたり・・・。

集落の北端、環濠沿いに豪壮な土蔵と築地塀で囲まれた屋敷があったり・・・。

方角を帰ればこんな風、相当傷んでますがかなり大規模な主屋も見えます。

農村集落としてかなり裕福な集落だったのだろう・・・・。

然し、哀しいかな・・・地方の田舎町はどこもかしこも疲弊が進んでいる。

撮影2013.1.17