愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

旧藤尾城跡付近の石仏 (奈良柳生CC内)

2011年06月11日 | 石仏:奈良

大和高原一帯はなだらかな丘陵が続きグーグルアースで上から覗くとまるでゴルフ場銀座、そんなゴルフ場内に石仏さんが集められている・・・・・。

他のゴルフ場でも闇から闇に打ち捨てられた石仏さんもいるだろう???、ここは何とか2度目の訪問で辿りついた石仏さんです。

一度目は直球で正面からと思いゴルフ場のフロントで問い合わせたのですがどうも要領を得ない返事・・・、遥か遠くの13番ホールの片隅に有ると言う・・・。

<戦国山城の藤尾城跡を取り込んだ13番ホール>

ゴルフ場脇を走る道路から探しまわったのですが結局見つからず終い、後日再度13番ホールをネット検索、ピンポイントで位置を確認、山道を30分以上歩いてやっと出遭えました。

フロントで聴いた時にはすぐに解る石仏への進入路が有ると言うことでしたが、そんなものは見つからず(以前は有ったようですが?)無理やりゴルフ場内に不法侵入する形になってしまいました。

土提をよじ登ったグリーンの片隅、小さなスペースに石仏を寄せ集めて置かれています。

多分ゴルフを楽しむ人たちは見向きもしない位置です、さりとて石仏ファンにはとても到達しがたいゴルフ場内・・・・外部の近くに案内板の一つぐらい用意する親切さが欲しいものです。

先ず目につくのがこの六体地蔵さん、傍らの説明板には「古道の傍に置かれていたもの・・・」と有りますが、磨崖だったような気もしないではない・・・。

岩面を丸みを帯びた長方形に彫くぼめ、蓮台に立つ像高凡そ50cm?の円形頭光背を持つ六体地蔵が中肉彫で刻み出されています。

表面は乾いた地衣類が繁殖してるのかちょっと気に成る黒っぽさです。

元はどんな姿で古道脇に居られたのだろう・・・・磨崖で在ったものを切り離したような・・・・・。

此処に来る前、古道脇で本来在るべき姿で見てみたかった・・・

こちらは不動明王磨崖梵字石仏・・・・。

初めてお目にかかりますが、室町時代のものだそうで、力強い梵字が不動明王を彷彿とさせてくれます。

こちら中央辺りには切り離された、こんな磨崖石仏。

蓮華座に立つ阿弥陀如来立像、像高約70cmぐらいで風化磨耗が進んでいて顔容も定かではない。

不動明王梵字石仏、阿弥陀如来立像は共に藤尾城東南斜面に磨崖として在り、付近には「薬師堂」と言う地名も残り、寺院も存在したようです。

こんな地蔵さんも置かれていました・・・・、何処から連れてこられたものやら???

空っぽの花立が虚しい・・・人はいっぱい傍まで来てるのに。

撮影2011.5.15