愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

滋賀県彦根市 武奈(ぶな)

2011年06月23日 | 街道街並集落 景観 

ここは同じく霊仙山中に在っても多賀町には属せず行政的には彦根市武奈町と成って居る。

明治時代にはふもとに有る鳥居本村の一集落と成ったが遥かに遠い山間僻地、今でも車で走って約30分弱。

集落は林道から谷を少し下った平地に在って斜面には棚畑が有った事を窺わせる石組みが残って居る。

ここも昭和末期頃、限界を越えてしまった集落・・・

この集落は明るく拓けた谷間に在って日当たりも良く妙に明るい印象が残る。

当時から電気や車でのアクセスには問題なかったようですが・・・、やっぱり冬季の雪には勝てなかった様です。

当時を偲ばせ原形を留める民家はわづかに2~3軒・・・

此の廃屋には未だ仄かな生活の名残が・・・

農機や運搬機の残骸

山の緑は容赦なく建物を飲み込もうとする・・。

集落最奥,山裾には若宮神社

社の傍らには大破した神木であろうケヤキの巨木・・・・、何とか主は未だこの地に留まり続けている。

痛々しい程に大破、それでも社付近は整備が行き届いていた。

境内脇から厳因寺(ごんいんじ)に続く道にも原形を留めた民家。

その先には厳因寺、縁側にはずらりと並ぶ涎掛けの小石仏。

まだまだ真新しく見えるものも有って・・・・

境内から見える集落は

濃い緑のなかに

走る事を忘れた車の上を夏の風が渡る。

撮影2011.6.5