愛しきものたち

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信貴山朝護孫子寺成福院、十三仏石室、他 

2007年01月15日 | 石仏:奈良

信貴山朝護孫子寺は、国宝信貴山縁起絵巻で有名だが、また此処は聖徳太子が開基、毘沙門天王を祀り大阪との県境にあって、商売繁盛に今も信仰篤く信者の参詣のたえることが無い寺院です。

以前は仁王門の北東にある成福院の寺墓に安置されていた十三仏が、防犯的な理由から信貴山内の成福院境内に移され安置されている。

この十三仏は特殊な形をしていて石室の三面に十三石仏をそれぞれ半肉彫りで配したもので、上に唐破風のある屋根を乗せて石室としている。

総高98cm、龕(がん)部の高さ92.5cm、幅74.5cm、奥壁中央月輪に種子を刻み、十三仏と僧形一体を陽刻する特異な形態の十三仏で、左壁左下の僧形は僧服を着し、左手に数珠、右手に扇子を持った、あの信貴山縁起絵巻の作者命蓮像とされています。

「文明十一年己亥七月十二日(1479)」の銘があり、奈良県最古の在銘十三仏としても貴重な存在であるらしい。

また、山内「千手院」には高さ1.15mの十三仏板碑がたっている、ところどころの補修の痕がどうにもうるさく、これなら傷のあるままのほうがいいと思うのはいけないことなのだろうか??

十三仏すべての頭には、10円玉や、5円玉などが乗せられていて信仰の対象としてそのまま生きているのを感じ取ることが出来る。

撮影2006.6.17

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