愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

柳生 阿対(あたや)地蔵

2007年01月12日 | 石仏:奈良

此処は何度と無くおとずれる場所、僕の山城から、大和高原へ抜ける道筋に当たる場所にある。

国道163号線の笠置から、車が1台やっと通れる笠置の町を抜け、山手に入り、曲がりくねった山道を抜けると柳生の里に入る。

柳生の里に入る少し手前、笠置から来た道路がT字路になって大きく右カーブしてすぐ左手の小川越しの山裾にこの石仏がある。

何度訪れても満足できる写真は撮れない、三脚も持たずに、1日中陽の射さない場所での撮影は横着過ぎるのかもしれないけど。

阿対(あたや)地蔵と呼ばれていますが、実は阿弥陀立像で、高さ3m以上もある大きな岩の正面に長方形の彫りくぼみを造り、

その中に像高1.55mの阿弥陀を半肉彫りにしていて、円光光背に放射線を彫り窪めているのが、このあたりでは珍しい。

像の光背部や、頭頂部には彩色が残っていて美しく、鎌倉後期の像立。

またこの像の左手には、室町期の像高50cmの地蔵が追刻されていて、共に今でも信仰が篤く石仏の前には花が、横手には千羽鶴が掲げられて、願をかければ子供が授かると日常的に参拝者が絶えないようです。

撮影2006.11.23

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