愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

栗東市 金勝(こんぜ)山の石仏

2007年01月06日 | 石仏:滋賀

前回紹介の狛坂廃寺へのハイキング道沿いにある 二体の磨崖石仏を紹介します。

ハイキング道から見た琵琶湖側

駐車場から歩き出して、先ず出会うのがこの茶沸観音と呼ばれる磨崖石仏で、巨石の多い尾根道が緩やかに続く中にあって、付近は一段と見通しもよく、表示板もあってすぐにそれと分かる。

おむすび型に近いハイキング道に面した花崗岩の巨石の正面に,逆さU字型の「石がん」を深く彫りくぼめ、蓮華座にたつ如来型の石仏を厚肉彫りであらわしている。

なぜ、「茶沸し観音」と言われているのかは分かりませんが、明らかに観音ではなく、円光を背負う如来石仏です。

「石がん」の高さ57cm、像高32cmとかわいらしく、連弁の形式や像容から狛坂の磨崖石仏と同じ頃(貞観時代)の像立だと言われている。

ここより暫く歩くと、前方に二つ重なった巨石が見えてきて、重ね岩と呼ばれている。

この巨石の下側の岩に線彫りの石仏が刻まれている。

岩の三方にそれぞれ一体づつ彫られているらしいのですが、磨耗が激しく正面の一体のみが確認できただけでした。

おそらくは阿弥陀三尊の一体ではないかと思われていますが、彫りも浅く稚拙で室町期ごろの像立か?・・・。

撮影2005.12.8

MAPは前回参照