笠間川沿いに笠間街道を室生口方面に下っていく。
小原の里は少し旧道に入った山里で、道路より少し高台に家並みが寄り添って建っている。
最初の四辻の雑貨屋さんで「つちんど」の石仏さんは???。
訊ねてみると要領よく親切に教えてくれて、おまけにここに車を停めていったらとうれしい。
この辻から少し高台に上ったところにつちんど墓はある。
もともとはここに辻堂があってそれが訛って「つちんど」と呼ぶらしい。
今までにも数々の石仏にお会いしてきたけどこのような石仏さんには初めてお目にかかった。
笠石仏に違いないけど笠石仏としては大きい。
写真のように阿弥陀三尊石仏だが一尊一尊別石で作られてそれぞれ独立して建っている。
この三尊の手前両側には笠塔婆が建っている。
このような形での石仏には出会ったことが無い。
中尊の阿弥陀は像高1.3m、鎌倉後期の永仁六年六月十六日造立と銘があるという。
中尊の顔は非常に印象的で、四角く、えらの張った面相で誰かに似ていそうで妙に親しさを覚える。
脇待の観音、勢至には割れ目の修理跡がまずく、もう少し何とかならないのかと思う。
石仏はまだまだマイナーな文化財であり、ましてや古文化の宝庫、京都奈良方面にあっては、見落とされがちな存在だと思われますが。
三尊の前の笠塔婆には永仁七年の銘があり、石仏像立の翌年に像立されている。
墓地の石仏としては異様のような気がするが・・・・??