ミュンヘン詣での二つ目の目的はツアースキーの見定めだった。ミュンヘンのシュスターに出かけて、いろいろと相談に乗って貰った。この店ではもともと彼のヘルマン・ブールが倉庫で働いていて、ドイツのアルピニズムの中心にある山道具屋である。観光客が溢れる市庁舎の広場からアップルを挟んで三件目ぐらいにある。地下付き五階建てぐらいの大きなお店だが、驚くことに山道具とスキー、MBX、アウトドーア以外にはフィットネス、ランニング、ウォータースポーツ以外には僅かなテニスやスカッシュぐらいしか置いてなかった。近くには欧州最大のスポーツ店と名乗る店があったので伝統ある山道具屋の特徴を強く出しているのだろう。
吹き抜けの人工壁の上部はクレッターシュタイクのルートになっていて、そこにポータレージが吊ってあった。それ自体ディスプレーとして目新しくはないかも知れないが、恐らく今でもヒマラヤへの遠征を含めてドイツからの殆どの遠征はこの店と関わっているだろうから、その意味合いが大分異なる。要するに本気で使う道具として展示してある。
しかしどちらかというと展示の方法も昔風でそれほど無関係者の購買意欲を高めるような方法はとられていない。用事があるものが目指す売り場に行って、商品を探して必要ならば店員に説明させることになる。ご多分に漏れずここも店員の数は少なめで、他の客の買い物が終わるまで待っていなければいけない。その意味からは冷やかしの可能性はそれほど多くは無い。必要最小限の情報しか得られないようになっているからだ。
価格表示などは明記されていて、それ以上のオファーなどもなさそうで、ネットにおいても買える以上のものも殆どなさそうだった。その意味から可也明白だ。そして暫く、商品である板と閉め具を触りながら、スキーを売っていた店員の手が空くのを待った。
お目当ての板は、そのデザインから2014-2015年モデルである。聞いてみる最新モデルもこれだというのだ。2013-2014年モデルは違っていたのだが、そうしたこともあるのだろう。本当はモデルチェンジで安くなるのを待っていたのだ。人気のある出来上がった製品は新たに投資しなくても市場を維持できるということらしい。そして価格も上止まりとなる。これだけはどうしようもない。定価が€530で、重量は片方1250Gほどである。なによりも必要な長さで14Mの回転径の短さは岩の間や谷間や木の間を滑るときにとても助かるだろう。
そして閉め具との相性などを聞いてみる。お目当ての商品は板に比べると幅が広いので、もう少し分かる人に聞きに行くと、より推薦できるものを教えてくれた。それは、幅で10CM狭くなり、重量が片足130Gも軽い。つまり片足で、1850Gにしかならない。そこで問題は価格だが、10ユーロ定価で€440と高くなるが、セット価格では€740とお目当てのものと変わらない。
幅が900MMで丁度合うのでこれで間違いないだろう。そこで、ブーツを片足持って来ているので合わせるとどうなるか聞いてみると、直ぐに出来るかどうかわからないというのだ。先ずはモンタージュだけして、穴あけ等の装着は他所でさせても良いということらしい。勿論無駄なことはしたくないので、クリスマス前にもう一度試してみることを話した。
セット価格が興味深いのは、ネットで各々最も安く仕入れられても最終的には割高になる可能性があるからで、山スキーの場合はそこに底に張るシールとハッシュアイゼンが必要になる。両方で€200は超えるのでセットで安く買いたいのだ。しかしここでは板と閉め具のセットしか適用が無かった。クリスマスまでにまだ供給がありそうなので、先ずは近所の鉄工場が趣味でやっている期間限定のスキー屋に行って話しをしてみよう。
板は13-14モデルならば€260ほどで入手できる。シールをつけて上手くいけば、€385ほどだ。そこに件の締め具が€380ほどになる。〆て€640シールを付けて€765ユーロ、ハッシュアイゼンを加えて€820ぐらいか。作業代€50と見積もって€870。
どれほど上手く安くしても、総額€1000とはならないが、春に購入した眼鏡よりも高く、歯医者も支払わなければいけないので、厳しい出費となる。最新モデルならばミュンヘンで購入すればよい。同じ締め具をもっと安く探したいところだが、どうも大量に買い付けたのかシュスターセット価格は決して悪くないのだ。次のミュンヘン訪問も土曜日であるから、もしここで購入するならば一日で可能なように手配するか、金曜日から乗り込むしかない。
これで、スキー場の一日券€50以上を割ると、二十日も掛からずに回収できる。小まめに滑れば、二シーズンは掛からないだろうから、先ずは妥当な金額だろう。ただし、新たに板を買おうとすればまた同じように費用が掛かる可能性がある。スキー観光地に金を落とすか、業界に金を落とすかの違いである。
参照:
アメリカ製の素晴らしさ 2013-10-09 | テクニック
求められる汎用性と調整力 2014-03-19 | テクニック
吹き抜けの人工壁の上部はクレッターシュタイクのルートになっていて、そこにポータレージが吊ってあった。それ自体ディスプレーとして目新しくはないかも知れないが、恐らく今でもヒマラヤへの遠征を含めてドイツからの殆どの遠征はこの店と関わっているだろうから、その意味合いが大分異なる。要するに本気で使う道具として展示してある。
しかしどちらかというと展示の方法も昔風でそれほど無関係者の購買意欲を高めるような方法はとられていない。用事があるものが目指す売り場に行って、商品を探して必要ならば店員に説明させることになる。ご多分に漏れずここも店員の数は少なめで、他の客の買い物が終わるまで待っていなければいけない。その意味からは冷やかしの可能性はそれほど多くは無い。必要最小限の情報しか得られないようになっているからだ。
価格表示などは明記されていて、それ以上のオファーなどもなさそうで、ネットにおいても買える以上のものも殆どなさそうだった。その意味から可也明白だ。そして暫く、商品である板と閉め具を触りながら、スキーを売っていた店員の手が空くのを待った。
お目当ての板は、そのデザインから2014-2015年モデルである。聞いてみる最新モデルもこれだというのだ。2013-2014年モデルは違っていたのだが、そうしたこともあるのだろう。本当はモデルチェンジで安くなるのを待っていたのだ。人気のある出来上がった製品は新たに投資しなくても市場を維持できるということらしい。そして価格も上止まりとなる。これだけはどうしようもない。定価が€530で、重量は片方1250Gほどである。なによりも必要な長さで14Mの回転径の短さは岩の間や谷間や木の間を滑るときにとても助かるだろう。
そして閉め具との相性などを聞いてみる。お目当ての商品は板に比べると幅が広いので、もう少し分かる人に聞きに行くと、より推薦できるものを教えてくれた。それは、幅で10CM狭くなり、重量が片足130Gも軽い。つまり片足で、1850Gにしかならない。そこで問題は価格だが、10ユーロ定価で€440と高くなるが、セット価格では€740とお目当てのものと変わらない。
幅が900MMで丁度合うのでこれで間違いないだろう。そこで、ブーツを片足持って来ているので合わせるとどうなるか聞いてみると、直ぐに出来るかどうかわからないというのだ。先ずはモンタージュだけして、穴あけ等の装着は他所でさせても良いということらしい。勿論無駄なことはしたくないので、クリスマス前にもう一度試してみることを話した。
セット価格が興味深いのは、ネットで各々最も安く仕入れられても最終的には割高になる可能性があるからで、山スキーの場合はそこに底に張るシールとハッシュアイゼンが必要になる。両方で€200は超えるのでセットで安く買いたいのだ。しかしここでは板と閉め具のセットしか適用が無かった。クリスマスまでにまだ供給がありそうなので、先ずは近所の鉄工場が趣味でやっている期間限定のスキー屋に行って話しをしてみよう。
板は13-14モデルならば€260ほどで入手できる。シールをつけて上手くいけば、€385ほどだ。そこに件の締め具が€380ほどになる。〆て€640シールを付けて€765ユーロ、ハッシュアイゼンを加えて€820ぐらいか。作業代€50と見積もって€870。
どれほど上手く安くしても、総額€1000とはならないが、春に購入した眼鏡よりも高く、歯医者も支払わなければいけないので、厳しい出費となる。最新モデルならばミュンヘンで購入すればよい。同じ締め具をもっと安く探したいところだが、どうも大量に買い付けたのかシュスターセット価格は決して悪くないのだ。次のミュンヘン訪問も土曜日であるから、もしここで購入するならば一日で可能なように手配するか、金曜日から乗り込むしかない。
これで、スキー場の一日券€50以上を割ると、二十日も掛からずに回収できる。小まめに滑れば、二シーズンは掛からないだろうから、先ずは妥当な金額だろう。ただし、新たに板を買おうとすればまた同じように費用が掛かる可能性がある。スキー観光地に金を落とすか、業界に金を落とすかの違いである。
参照:
アメリカ製の素晴らしさ 2013-10-09 | テクニック
求められる汎用性と調整力 2014-03-19 | テクニック
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