Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

多極主義的な議論の必要性を説く

2010-03-24 | 
日曜日に話していたメールが入っていた。アルペン協会の会員だがハイキングで一緒になるぐらいで、それ以上の山では同行したことがない定年後の女性である。聞いてみるとクレッターシュタイクは好きだと言うが、団体の中で迷惑をかけるのは嫌だとあまり参加しないらしい。子供さんから手が離れて、新しい恋人といつも行動を共にしている銀行勤めをしていた女性である。

すしや情報や日本週間の情報を知らせる事になっていたので電子メールを送ってきた。まだ日曜日の疲れは残っているかも知れないが元気である。コメルツバンクでもそれようのソフトウェアーを使っていたので最近購入したノートブックが最初のPCで新しくネット契約をしたようである。ウインドーにも慣れていないので、何時になることかと思っていたら、昨晩の内に入信していた。流石に、一流銀行に勤めていた女性だけに仕事は早い。

今回の日本週間は、姉妹都市関係も岩手の葛巻町と全く想像もつかない姉妹関係しかないような小さな町バートデュルクハイムでのそれなので大きな関心を集めるには不十分である。鯉の業者がいて、弓道の道場があって、日本旅行案内情報があると言うがなんら意味があるようには思えない。市内には日系家族は二つしかない筈である。

そのような理由でお二人を是非お誘いした。旦那の方はミュンヘンの工科大卒のポンプのエンジニアーである。シュツッツガルトで同窓会がある頻繁に出かけているがその割にはあまり海外との関係が薄そうで結構無垢な一世代前のエンジニアーである。

ご本人もシュトッツガルトのギャラリーに出かけたようだが、興味があるのは数少なかった印象派とかレンブラントとかで、中世やルネッサンスとなるとあまり興味がないらしい。それでもボイスの兎のものは面白かったと話していた。あとで音楽の話になって、ベートヴェンとかチャイコフスキーとかが出てきたので、「そんな事は絵の話を聞いていれば分かった」と笑った。

当然ながら日本への知識も芸者から入っているのだが、最近は緑茶などのこともあるので、今回のカイザースラウテルンまでの ― 此方は文京区との姉妹関係である ― プログラムに強い興味を持ったのは間違いない。薄茶と濃茶の相違は知る良しはないが、煎茶と抹茶の違いを知っていれば十分であろう。

件の日本庭園にも一度は訪れたことがあるようで、家屋の中には入れなかったようだが今回は十分な経験が出来るだろうと話した。芸術でもワインでもなにでもそうだが極一般的な印象や受け止め方を知るのは特別参考になる。所謂オタクとか業界とかに属すると、それも何十年も半世紀もそれに親しんでいると、部外者の立場というものが全く分からなくなってしまうことがあるからで、それの最たるものが自らが育った特有のネイティヴな文化と呼ばれるものだろう。

例えば、ルネッサンス音楽のどうやって説明するかとなると、ヴィヴァルディやコレルリやバッハのバロック以前はグレゴリアン聖歌を思い浮かべてしまう層には、「多声でカノンすればどこかで調和して対位法が生まれるでしょう」と説明するしかないのだ。同じように、茶道は、弓道はとの問いかけに既知のものから認識出来る方策を取らなければいけないのである。もちろん、社会学的な説明や歴史観の中でそれを再構成vし想像することも大切であるが、こちらは「芸者趣味は女性向きの話題」であるから未だに人気が衰えないと言うことも習うのである。



参照:
反照に浮かび上る世界観 2008-12-21 | 歴史・時事
女子供文化の先祖帰り 2008-04-20 | 文化一般
反面教師にみる立ち位置 2008-02-13 | 歴史・時事
教義化された聖痕の治癒 2007-03-25 | 文化一般
絵に画いた牡丹餅 2007-03-18 | BLOG研究
フリーセックスのモナーキ 2006-11-15 | マスメディア批評
活字文化の東方見聞録 2006-05-12 | マスメディア批評
イリアスの発想の転換 2009-05-03 | 文学・思想
メロウブーケの試飲会レポートとともに (ヨーロッパ、ドイツワインについてのいろんなこと)
『フィガロの結婚』をつまみ聴き 文化の相互理解について (日々雑録 または 魔法の竪琴)

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