Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

理想主義の市場選抜

2006-11-23 | ワイン
ドイツ人は観念的で理想主義者なのか?先日ワインを取りに行くと、国内向きのワインと輸出向きのワインを変えて醸造していることを確かめた。

中堅の醸造所であるが、米国や極東を中心に海外には独自の売込みをしている。其処のワインについて、嘗て加糖して糖価を上げるズースリザーヴをしていると指摘を受けたので、どうしても確かめたくなった。

なぜならば、先日も書いたが温暖化現象でそのような必要は、高級醸造所では今時考えられなくなった醸造法であるからだ。該当のワインは国外向きで国内では販売されていない。リッターワインとの比較などから価格設定が出来ないからであろう。それだけ質が低くて、価格が割り高と云うことでもある。

今回、そうした商売の形態を直接醸造所で確かめて、改めて「ドイツワインのマーケッティングは間違っている。不味い砂糖ジュースのようなワインや蜜のような亜硫酸含有アイスヴァインを国外に売りつけている。」とした意見を久方ぶりに思い出した。勿論これらは、不凍液を混入させたような毒ワインでは決して無い。

先方にも理屈はある。つまり、「ドイツ人は理想主義で、添加されたワインや混ぜものワインに抵抗がある。だが外国人は誰もそんなことを考えない。」と云うのだ。

こうして否定してしまえば、何でもありで、限界は無い。コーラ・ワインを造れば良いではないか。そうした質のワインならば、伝統的な栽培醸造に拘るドイツワインなど必要が無い。エコワインの精神にも反する。エコ野菜などにはあまり興味がないが、化学調味料で味の調えられたワインなどは金輪際一切飲む必要が無い。

こうした傾向が改められない限り、外国ではドイツワインなど飲むものでは無い。つまり、国外でまともなドイツワインを入手しようと思えばそれなりに探さなければいけないと云うことである。派手に商業活動をしている大量貿易品ドイツワインの、特に瓶のラベルの製品表示が簡素で分かり易いものには注意しろ!

先日触れた雹の被害は二キロメートルほどの距離内で起こったので、2006年産は意外な地所が比較的良質な可能性があるということであった。

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