Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

南仏か、高地ドイツか

2018-10-05 | アウトドーア・環境
ゲヴァントハウス管弦楽団のコンサートツアーを一望した。プログラムは三種類ほどあって、もう一つはツィンマーマンのトラムペットをハーカンソンが吹いて、後半にマーラーの五番の交響曲が来るもので、三種類目は一番の交響曲とツィンマーマンと新曲が組み合わされている。ツィンマーマンもとは思うのだが、どちらかと言えばチァイコフスキーである。更に後半の交響曲は一番の方がゲヴァントハウスにはより期待出来る。恐らくこれがベストプログラムだが、ロンドンとリガでは両プログラムで二日間の演奏会が打たれる。ストックホルムなどは、新曲とツィンマーマンを二曲並べているのでこれはこれで意欲にあふれている。

ネルソンズのマーラーの交響曲二番の指揮はザルツブルクの名演の映像を手元に置いてあるが、ゲヴァントハウスではどの程度の事が可能なのか。就任演奏会でのインタヴューにもあったが、ゲヴァントハウスのアンサムブルを壊さずにつまりその音響を活かしての配慮が強かったようで、少なくとも放送では中以上に低い方へと音響が沈んでいて感心しなかった。巨人交響曲となると最初から低弦が高い音を響かすので、もう少し中音域を活かした演奏が聞けるのではないかなと期待している。ヴィーナーフィルハーモニカーとよりもいい相性を示せるのか、一年も経たないうちに結構早正念場ではなかろうか。

なんとマンハイムでフランクフルトと同じプログラムが演奏される。早速価格を見た。最低100ユーロだ。つまりその中から八割以上は儲けになる。そこの興行主は三大テノール興業でGEMAがポップス対応徴収をしてさらに脱税容疑で訴追された。偶然にその弟さんの裁判長と知り合いになった。サントロペーのオタクで優雅に過ごしているらしい。弟さん夫婦もそこで楽しんだようだ。まさしく興業なんて言うのはやくざな仕事で、クラシック業界こそ世界的な主にユダヤ資本の元にあるマフィア業界なのだ。

先日ミュンヘン郊外に宿泊した際は、連邦共和国で最も高級住宅街のシュタルンベルク湖の近くの湖を走った。宿でそちらの方を知っているかと言われたので前回宿泊の時に使ったと言ったが、結局天気が良いのでその湖畔でマイスタージンガー三幕を勉強したいと思った。昼飯もと思ったが時間がなかった。それでも湖畔を走るとシュタルンベルクとはまた異なる広大な敷地の土地が並んでいた。安い時に購入した人たちが湖畔に建てた家なのだろう。古い家も大きな屋敷になっていた。アウトバーンから離れることなく湖畔に停めるところが無かったので、レジャー用にそこから歩いて下りる高台の駐車場に停めた。誰も来ないところで二時間ほどゆっくりした。

樹間から湖が見えて、対岸のヨットハーバーから湖の真ん中の方へとヨットが沢山出てきた。日曜日のお昼時である。コートダジュールのような地中海ではないが、穏やかな湖の雰囲気も悪くは無い。夏も涼しいのだろうが、嘗ては湖畔の家に憧れた時もあったのだが、最近はまた一寸感覚が変わって来た。なによりも気候で、あまり湿気のある空気は落ち着かないなというのがある。冬も夏もやはり乾いた空気の方が体が楽で、精神生活も軽みを帯びる。こちらに移り住んだ当時はシュヴァルツヴァルトの湿気とかそこの人々の気風に馴染みがあったのだが、こうしてワイン街道に長く住むと、空気も気風も乾いて軽い方がいいと思うようになって来た。日本からこちらへは夏の暑気を避けてが一番の目的だったが、今後はそこに湿気の有無が新たな条件になる。



参照:
固定観念を越えた感応 2006-02-10 | 文化一般
テューン湖畔の薫煙 2006-01-19 | 文学・思想
地中海の海岸に遊ぶ 2012-04-09 | アウトドーア・環境

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 抑制の美の厳しい激しさ | トップ |  よかった宿での食事 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿