Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

今回の脱落と修理

2018-10-08 | 生活
八百屋で買い物をしたら今までの最高額を徴収された。特別高価なものは買っていない筈なので、流石におかしいと思って、直ぐにレシートを確認した。ヒラタケがシュタインピルツとして計上されていて、8ユーロを超えていた。当然最高額になる。直ぐに苦情したら、どうもそのまま引いてくれたようで、ヒラタケが只になった。それにしてもやはり高級キノコは高いなと思った。

週末の峠攻めも一日前に走っておいた。日曜日に走るとフランクフルト往復よりも音楽会で眠くなりそうで、更にお勉強する時間も無くなるからだ。そして車の錆で脱落したところを出かけるまでに直しておきたいと思ったからだ。結局一日掛かりで作業した。

作業後半は日曜日にパンを取りに行ってから、その足で走る代わりに、前日に土台を塗ったところにやすりを掛けて、また周りのこびり付いたところを落とした。そして薬品で洗浄してから、塗料を塗布した。筆の数を調整するために、細めのピンセルで塗った。最後の仕上げは無色なのでそちらで太い方を使った。お陰で、細かな所にも顔料を塗れた。顔料の塗り方だけでも周りとの境界を極力目立たないようにできる。少し絵心があったならもう少しマシに塗れるだろうと思った。

そこで急いでドライヤーで乾かした。半日も経たないうちにアウトバーンを飛ばさないといけないので早く乾かしておかないと困るからだ。大分熱を与えたので早く乾いてくれたかもしれない。朝食を摂って、交響曲をお勉強したら四時間ほど経過していた。

色合いはそれほど悪くなく。これで間に合うように透明のラッカーで固めて仕舞えればよい。前回は半乾きだったのでどうもその顔料の色に影響を与えてしまったようだ。今回は色が溶け出す感じも無かったので、前回のような色変りも無く、徹底的に上塗りした。このラッカーで剥がれ掛けているところを押さえて、アウトバーンでの強風にもバタバタしないようにするのだ。そして早速顔料以上に熱をかけた。さてフランクフルト往復でどうなるだろうか。数時間で乾いてくれるか。幸いなことに雨降るでもなく陽射しも強いので何とかなると期待している。

マーラーの第一交響曲の違う録音を聴いた。バーンスタイン指揮のデジタル録音である。安売りの二枚組で十年以上前に落穂拾いしたものだろう。しかし真面目に聞くのは初めてで、最初の音が出てきた時からどこの楽団かなと思った。つまり後年録音したヴィーナーフィルハーモニカーの演奏とは全く違うからだ。それにしてもニューヨークではない。CDのインレイを見るとコンセルトヘボー管弦楽団だった。なるほど、ヴィーナーよりも明らかに上手いが、とてもいい音を出している。なによりも驚いたのは、バーンスタイン指揮でこれほどまでに明晰に各システム間の受け渡しが上手な録音を知らない。どのシステムや楽器が浮き出ることも無く、しかし上手く合わせていて、対位法的な彩画が美しい。その前に聴いていたシカゴの演奏ではそもそも各奏者が拍を合わせることしか考えていないので、楽想が綺麗に浮かび上がったり、楽器間の合奏の心が聞こえない。シカゴとかニューヨークとか超一流の筈なのだが、この辺りの各奏者の感覚も管弦楽団のアンサムブルも大分異なるのが良く分かる。

なるほどアバドの方もあの最初の序奏部では大地の夜明け前のような歌が聞こえるように演奏しているのだが、何か一つ一つに説明がついているような歌い方しか出来ていない。如何にこの指揮者がグスタフ・マーラーの楽想を客観的に分析してそれらしい提示をしているのでしかないことが分る対象比較となっている。その点、バーンスタイン指揮の方はあまりにも動機や楽想を主観的に振っているために、全体像が歪曲した感じが否めないのだが、このコンセルトヘボー管弦楽団の演奏であるとその辺りのバランス感がとても良くて、至る所に美しい音楽が奏でられている。その結果、何もあのような実演でなくても、とても素晴らしい音楽を指揮しているバーンスタインに出合える。それどころか、細部の読み込みは無視できない箇所が多数あって、この演奏はやはりリファレンス録音ではないかと思わせる。それにしてもシカゴでの録音のとんでもないダイナミックスは録音技術上のお遊びではなくて、ショルティー指揮時代にあの管弦楽団がそれを目指していたのを逆に彷彿させた。



参照:
手作業での車の塗装 2017-09-01 | 生活
639馬力、最高時速315㎞ 2018-10-07 | 雑感

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