Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

室内シーズンの成果を実感

2014-03-28 | 雑感
室内壁第41日目は成果があった。と言うか、今シーズンの成果が表れた。最後に登った垂壁の5.10は完璧であった。初見である。トップロープが掛かっているところなので、ザイルを掛けるのはとても難しいことを示している。なるほど登り方によっては5.11になりそうだが、上手に登ればよいのだが、まさにその動きが5.10である。良い場所でザイルを掛けれるようになっているのだが、その体勢で身体をフィックスさせる技能がないと駄目なのだ。体幹が確りしていないと駄目なのだ。身長があっても、腕力があっても、動的動作が良くても登れないようになっていて秀逸である。滑り止めのチョークも功を奏したが、それ以上にボールダーでの経験があってこその技術的な成果である。

その前に、前回は確保者の問題もあったが、オヴァーハング上の被ったカンテを登る部分で退却した課題に再挑戦した。やはり一度目の試みは同じであったが、右遠方に小さな石を見つけてそこに右足を引っ掛けてみたら上手くいった。しかし、その上のカンテで足を他の石に乗せてお手つきしてしまったので完璧にはいかなかったが、これもボールダの成果である。最後の折り返し点での片手で宙にぶら下がってザイルを掛ける動作も完璧だった。もっとも不得意にしていた動作である。

念入りなウォーミングアップに続いて、今シーズンはまだ登っていない天井を逆さに這う場所を登った。一箇所足を高めに突っ張る形をとるとバランスが綺麗に取れて、ザイルが上手に掛けられて、完璧に登れた。この手の動作は、ボールダーでは遥かに難しい課題が満載なので、今後とも練習する機会が多く全く問題にならないであろう。

新調の安全ベルトを初めて試した。オヴァーハングでザイルにぶら下がる際も殆ど締め位置などが動かないので、連続動作の中で全く違和感がなくぶら下がれる。その一つに狭い太もも部分が滑って動かない影響もあるようで、これがメーカーのコンセプトなのだと感じた。偶々隣で登っていたユダヤ人女性が同じ物を使っているので、― ユニセックスでなかったはずだが ― 見るとその通りだった。彼女は店頭で私の53ユーロより安く購入しているようで、「その価格は知っていた」けど、自宅で試してみたくてというのが私の言い訳である。彼女には太ももが太いので以前のモデル同様下がった状態で使っていたが、見た目からすると女性でも使えないことはないようだ。

ウォーミングアップは、5.7程度のところを二回上下した。それも信じられないような時間を掛けてゆっくりとスローモーションで行うのである。スピード競技の場合はこうした方法があるのだが、最近はスピードクライミングと言うものもあって余計に思いついた。あらゆる動作や加重などをヴェクトルとスカラーの両面から吟味しながら登るので、完璧に動きを意識して登ることになる。ゆっくりと加重するので、通常の動きに比べて遥かに難しく、うっすらと汗を掻くだけでなく息も上がる。同じところをクライミングダウンすると、その方があまりにも簡単なのでこの意味が分るだろうか。更にゆっくりとした動きでのストレッチ効果があって、その後のフルパワーの回復がとてもよくなるのを実感した。

このウォオーミングアップ法を壁でも行うには、ゆっくりと登り始める習慣を身につけるのが良さそうだ。室内壁の通常シーズンはこれで終わりそうだが、当初目標としたところに完全に達した。それどころかボールダーを挟んだことで、予想以上の技術を身につけた。シーズン券の期間はまだあるので、復活祭までは雨天のときはまた機会があるかもしれないが、室内と室外で身につけた技術を一対一で駆使する確信がもてた終わりだった。



参照:
クリス・シャーマの指導まで 2013-11-14 | 生活
順風満帆の船出に備えて 2013-03-30 | 暦
素材の耐用年数の縮小 2014-03-11 | 雑感
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