Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

麹の扱い方だけではない

2014-01-03 | ワイン
2007年産のワインに関心が向く。所謂、瓶詰め後五年経過となるからである。殆どのワインはこれからフィルンへと向かう。要するに色も黄色くと濃くなっていき、ワイン酸の保存効果もこれまでとなることが多いからである。

しかし暮れに開けたグレーフェンベルクはしっかりしていた。流石にグランクリュであると同時にヴィルヘルム・ヴァイルが語る生物的に熟成した果実の酸の分解が十分に行われているから、当初から丸い酸ながらも長持ちするのである。つまり、早く開けてみてもその真価は分からない。印象からすればまだ五年ほどは行ける感じだった。

但し更にその上を考えると瓶で綺麗に熟成してくれるリースリングで、そうなると木樽醸造と天然酵母の力がものを言う。しかし、フィルンの訪れとはまた別の次元の話だと証明されたのである。

2007年は健康な葡萄の収穫から醸造されたので、極力ピュアーなリースリングとなっている。その反面、味気なさや開き方が足りなかったりしたリースリングも多かった。勿論興味深いのは貴腐の生えていないようなグランクリュの行へである。幸いながらグランクリュは大事にしまってあり、飲み頃を試験するパイロットのPCも準備してある。

先ずは醸造所に行って情報を収集して、大まかの見解を形成するように働きかけてみたい。飲み頃かどうか、それが問題なのである。飲み頃と分かれば開け、大きな将来性が確認できれば、残すものは残すと判断を下さなければいけない。

大晦日の新聞に福島からの取材記事が出ていた。大七酒造と言う二本松市の小さな1752年以来の酒屋への訪問記事である。注目したのはその醸造体制と共に、原料の米を富山から買い続けていることである。これでフクシマ禍を好機とした積極的な輸出を意図していることである。そして被曝証明書を付けることで安心を確保している。2010年以前よりも売り上げが伸びそうだということだ。これならば試してみたいと思った。

原料の米の糠を取り除く磨きも興味深く思ったが、摂氏35度から42度で酵母をうたれた麹は36時間から48時間置かれて、蒸したコメと水を小さなタンクに入れて、そこに乳酸菌を加えて、古い樽などを用いて25日ほどの醸造期間を迎えるところだ。日本酒の場合は、その後で薄めたりと色々な作業が行われているのを聞いているが、実際はここではどうだろうか?



参照:
Sake aus Fukushima auf dem Weg nach Europa, Carsten Germis, FAZ vom 31.12.2013
Ist der Sake jetzt verstrahlt?, LARS REICHARDT, SZ-Magazin.de vom 17.11.2011
少しでも良いように変える 2013-12-29 | アウトドーア・環境
うちの原発と蕾の加齢 2012-03-17 | 雑感
コメント
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