Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

フランスにおける福島の影

2011-04-24 | マスメディア批評
南仏コートダジュールへの、またからの車中で幾つかの原発を見かけた。ローヌの谷はフランスでも原発銀座である。セーヌにいくつかあるが、パリ近郊でなくともリヨンとマルセーユだけでも大変な人口域となる。もちろん関東平野とはその人口密度は比較にならない。

兎に角、国道から一キロ満たない所に格納路がある情景はドイツでもなかなか見かけない。小規模の事故でも通行する車に可也の放射線が当たるのではないだろうか。このトリカスタンの四つの圧力式窯でも2008年に百人の従業員が除洗を必要とする整備中の事故を起こしている。1980年以降の比較的古いものであるが如何に頻繁に事故が起きているかである。通りがかった二度は一つの水蒸気塔からしか湯気が出ていなかったので、他のものは一時停止していたのだろう。前部に見える四角い建物はタービン建屋であろう。

車中のラジオ特にフランスのムジックは日本人演奏家の特集をやっていて、小沢からミドリまでを鈴木を含めて扱っていて、まるで日本讃辞と底知れぬ同情が満ち溢れていた。その背景にはフランスでは日本人の原発推進の痴呆を笑い飛ばせない社会背景があるからで、できる限り福島原発をまるで何事もなかったかのように扱う報道姿勢が感じられた。まるで東京の報道機関のようにである。

そのような事情からもう東京は全滅しているのかなと思ったぐらいだが、まだその情況は更に悪くはなっても大きな変動はないようで、一週間ぶりにドイツの戻ってくると急に将来の見えないその日本の空を感じさせる番組ばかりが耳に入る。ドイツの急激な脱原発には必ずしも賛成しないが、起こってからでは遅すぎるのだ。日本のような地震国では倫理的に断然許されない。

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