Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

非公認ガイド修行の午後

2008-06-06 | アウトドーア・環境
日本から訪ねて来た人を二日間案内した。こうした時に限って予定外の仕事が入るもので急いで午前中に片付けたりと忙しい朝を過ごした。

その分、午後は殆どホリデェー感覚でワインの地所を合わせて十キロほど歩いた。初日はダイデスハイムの斜面を全て観察して、二日目はヴァッヘンハイムから昨日通った附近までフォルストを通って往復した。

初日には、用意していたフォン・ブールの2007年産ヘアゴットザッカーとシュヴァルテンマーゲンをパンに挟んで楽しみ。二日目にはザウマーゲン・ハンバーグライスに焼きレヴァー団子を添えた。ワインは、炎天下ではなくいつでも降りそうな雷がなる中でより冷えたビュルックリン・ヴォルフのグーツリースリングを楽しむ。

やはり食事には後者のワインが素晴らしく、高級レストランではべらぼうに高価な味覚をこうして簡単に味わう。

さて今回の案内は略VDPの現在のコンセプトに沿った土壌の相違を体験してもらうものであった。初日のダイデスハイムからフォルストにかけての五種類の地所 ― ヘアゴットザッカー・キーセルベルク・ラインヘーレ・グラインヒューベル・ウンゲホイヤー ― つまり試飲したワインの地所をピクニックを交えて二時間ほど、グラインヒューベルからパラディースガルテンを通り、ランゲンモルゲンからルッパーツブルクの地所を遠目に確認して、キーセルベルク、ホーヘモルゲン、モイスヘーレとカルクオーフェンからヘアゴットザッカーなどを遠くに見て戻って来た。

二日目は、ヴァッヘンハイムのベーリック、ルッパーツベルクのホーヘブルク、ヴァッヘンハイムのアルテンブルクやゲリュンペルなどを試飲 ― アルテンブルクのムーゼンハングに匹敵する酸は素晴らしく、2007年産のゲリュンペルはよくなってきている ― して、フォルストに向って行進する。

雷鳴が轟き雨の降りそうな天候ながら、ウンゲホイヤーの上っ面でのピクニックは、終りに数滴の雨を感じた以外は落ち着いてグーツヴァインを食事と楽しめた。そこからの眺望は格別で、天気こそ優れないがフォルストのキルヘンシュトックを真下に望む気持ちは豊かである。

ヘアゴットザッカーからモイスヘーレの新たに建造されているトロッケンマウワーを過ぎる頃には明るくなって気温が上昇して来た。折から元旦にTVで観た、見るからに失業者風のオヤジが仕事をしていたので声を掛けた。

これが所謂「乾いた壁」と言うやつかと「TVで観たから」と尋ねると、「セメントもなにも使わないんだ」と少し自慢げに端的に教えてくれた。これでまた非公認ワイン地所ガイドとしてよい経験をした。それにしても新調したロゴ付きの帽子が人の視線を引くのを感じる。

エルスターからフロイントシュトュックを通ってフォルストの村に出て醸造所ゲオルク・モスバッハー・エルベンの前を通ってシュピンドラーのガーデン・レストランで腰を降ろす。一休み後には、今度はキルヘンシュトュックからウンゲホイヤー、イエズィーテンガルテンをへてペッヒシュタイン、ゲリュンペルへ戻りルーギンスランドを通って三時間半ほどをかけて、ワイン地所ツアーガイドを終えた。



参照:文化的土壌の唯一性 [ マスメディア批評 ] / 2008-01-03
コメント (22)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする