「研究の第二段階」〈「派閥・長老」と「裏金問題」〉の続きです。
自由民主党の「パーティー券問題」つまり「裏金問題」が初めて世に出たのは、昨年11月21日に共同通信社が全国発信した時からだったと思います。
テレビと新聞が毎日トップニュースとして扱い、自由民主党への派閥攻撃が始まりました。国民の税金を裏金として溜め込み、私利私欲のため政治家たちが使ったという激しい報道が吹き荒れました。
特に狙い撃ちにされたのが最大派閥の安部派で、壊滅的な打撃を受けた経緯はまだ記憶に新しいところです。
これから紹介しようというのは、 令和3年10月22日にチャンネル桜の動画『伊藤貫の真剣な雑談 』の中での話です。「ねこ庭」の過去記事で取り上げていますので、記憶力の良い人は迷惑な話ですが、二度読むことになります。
〈 アメリカ政界の「政治と金」の問題 〉
・ウォール・ストリート ( ユダヤ金融資本家 ) の影響力というのは、日本の金融業者の影響力とは比較にならないほど強い。
・彼らの政治献金の中から、民主党は共和党の10倍以上貰っている。これを見ると、一体民主党の本当の姿はなんなのかと言いたくなる。
・オバマもヒラリーも、自分のことを凄く理想主義的で、進歩的で、リベラルであるというポーズを取るのだが、実際には決定的に金持ちの味方、あるいはイスラエルロビーの味方だ。
・ヒラリーは、「クリントン・ファウンデーション ( 基金 ) 」を作り、三千数百億円を集めている。彼女は国務長官時代、外国政府、外国企業、外国金融業者から、毎年千数百億円受け取っている。
・これに比べると、バイデンも息子のハンター・バイデンも、外国から賄賂を受け取っているが、バイデン程度の賄賂は、アメリカの大統領には誰でもあることで、常識的範囲だ。
日本とアメリカを同じレベルで語ろうとは思いませんが、バイデン大統領の賄賂は、アメリカの大統領では常識的範囲だと、次のように説明しています。
・中国から受け取ったのが20~30億円、ウクライナから3~5億円、ロシアから数億円というのが、ハンター・バイデン氏の得た賄賂だ。
・例えば父・ブッシュ大統領が1989年から1992年の在任期間中に、彼の兄弟が中国政府から、コンサルタント料などとして数億円か、数十億円を儲けている。
・息子・ブッシュも彼の在任時代、弟二人と叔父がやはり中国政府から、コンサルタントとかアドバイザー料として数十億円儲けている。また中国は、必ず二、三年後に儲けるという投資物件を持ってきたりする。
だから伊藤氏は、バイデン大統領の腐敗は、クリントン夫妻のような凄い腐敗ではないと問題視していません。アメリカかぶれの氏は、最後は必ず日本の悪口を言いました。
・アメリカの大統領の家族が、外国の政府や企業から賄賂を受け取るのは、良いことと言っているのではないが、普通のことだと説明している。
・自民党の政治家も悪いことをしているが、世界的レベルでは大したことはない。彼らのほとんどはあまり頭が良くなく、大した嘘も言わない、小汚い、つまらない連中だ。
「ねこ庭」が伊藤氏を嫌悪しているのは、保守を自称しながら、日本の政治家を口汚く酷評するからです。不快感を堪えて氏の話を紹介しているのは、政界の常識と一般庶民の常識が同じでないことを分かって貰うためです。
田中角栄氏がロッキード事件で告発された時、「ピーナッツ3個受領」と書かれたメモが大きく報道されました。3個は3億円の意味でした。
角栄氏の政治生活の大半は、ピーナッツを受け取ったり送ったりの連続でしたから、最後は金権腐敗政治家の代表とされ不運な生涯を終えました。
角栄氏は巨額の賄賂を受け取りましたが、その金のほとんどを派閥の議員に配って、彼らの政治活動を支援したり、言うことを聞いた官僚への謝礼品に使い、個人で懐に入れた額は大きくなかったと言われています。
政治家個人に入る金額は大きくても、彼らが使う金も大きいと言うことです。政治家と金の問題は、与野党を問わずついて回りますが、多くは「常識の範囲」なのでマスコミが報道しません。
金の問題でつつかれる政治家がいるとしたら、それは別の要因がさせていると、「ねこ庭」は考えています。今回の「裏金問題」の大騒動は、最大派閥の「安部派潰し」にあったのではないでしょうか。
国際政治と国内と舞台が変わっても、政治家と金の動きには共通点があります。「ねこ庭」を訪問される方々には受け入れられないのかもしれませんが、政界の常識の範囲内なら、それが裏金という名前で呼ばれても、寄付金という名で語られるとしても性質は同じということでしょう。
令和4年11月に共産党の機関紙『あかはた』が、当時の派閥の裏金をトップ記事として掲載していましたので紹介します。
清和会 ( 安部派 ) ・・・5年間で6億円
志帥会 ( 二階派 ) ・・・5年間で2億円
宏池会 ( 岸田派 ) ・・・3年間で3千万円
庶民の感覚からすれば大金ですが、伊藤氏の説明を勘案すると、上記金額は「政界では端金 ( はしたがね ) ではないのでしょうか。
次も「ねこ庭」の過去記事 ( 令和5年11月 ) ですが、私は次のように考えました。
・「パーティー券問題」がこれほど大きな扱いになるのなら、発端を作った人物も英雄扱いで報道してもおかしくない気がする。
・「パーティー券問題」の発端を作った人物は、誰なのか。
この疑問が今の自由民主党の「総裁選挙」に関係があるとまでは、考えていませんでした。話が横道へ入りますが、テーマからは離れていませんので、次回は「過去記事」の紹介を、研究の一環として取り上げます。
西欧などの先進国が高く、アフリカなどの途上国が低い傾向は変わっていない。だが、本部で政治家の誠実さの問題を担当するヨン・ブルシ氏は「歴史的に比較的清廉だった西欧も、マネーロンダリングなど国境を越えた不透明なカネの流れの増加や、法の支配を揺るがす強権的な政治の台頭と苦闘している」という。
アメリカの庶民の暮らしは大変な物価高です。
サンドイッチが3000円もしますし、貧富の差は激しく、犯罪が抑えられません。
最近ヨーロッパでも物価高に人々は困っています。
そして政治家が法を曲げて不法な資金を自由に遣うようになれば、もはや民主主義国家ではありません。
昔の特権階級の物語が再来、そうすると「革命」さえ辞さない時代が来ます。
自民党を擁護されるのは自由ですが、先の投稿とこの投稿は大変な無理があって、不快です。
歴史では清廉潔白な為政者が尊敬されてきたのは洋の東西を問わずです。
これ以上は申しません。
覚悟していましたが、厳しいご意見をいただきました。
「自民党を擁護されるのは自由ですが、先の投稿とこの投稿は大変な無理があって、不快です。」
政治と金の問題は、とても微妙な課題ですから、万人が一致する基準がありません。
私が政治家の金について、肯定しているのでないことは分かって頂けると思いますが、難しいのは「線引き」です。
本来なら「線引き」など言わず、金額の多少にかかわらず禁止すれば良いのでしょうが、それは現実的でなく、かえって政治活動を歪めることになります。
アメリカの極端な例を挙げて、自由民主党の「裏金」を問題なしと言っているのでないことを、察していただきたいと思います。
簡単な例を挙げますと、「裏金問題」は共産党をはじめとする他の野党にもあります。
億単位の外国からの活動資金が、国境を超えて渡されている事実があるにもかかわらず、自由民主党の「裏金」だけを大騒ぎすることに疑問を抱いています。
ヨン・ブルシ氏の活動を知らないわけではありません。
政治と金の問題は、もともと不愉快な問題なので、取り上げている私自身が不快感を感じていますことも、お分かりいください。
「総裁選挙」に関係する結論を、「ねこ庭」として出そうとしていますので、まだしばらく続けますが、どうか今少し時間を貸してください。
野党が天皇陛下のご存在を否定するマルクス思想を捨てない限り、「ねこ庭」の自由民主党支援は不変です。
真摯なコメントに感謝いたします。これからもよろしくお願いいたします。
( 范仲淹の「岳陽楼記」の「先二天下之憂一而憂、後二天下之楽一而楽」によることば ) 憂うることは人に先だって憂い、楽しむことは人に遅れて楽しむ。忠臣の国を思う情。
「自由民主党の・・・だけを」というのは無理がありますし、政権与党で責任があります。
外国から迂回する資金ですが、自民党はどうでしょうか。私はただ自民党を擁護するためには何でもありとする風潮がみっともないと思います。
支持者なら厳しい声を出すべきでしょう。
それでこそ、他を納得させるのです。
線引きは法を順守すべき。国会議員がもっと賢い人だったらそれはわかるはず。
貴方様のご意見は納得できません。
またアメリカは内戦を心配しています。カリフォルニア独立という声もあります。
貧富の差が激しく、富める者は巨額のおカネを左右し、政治家の質が非常に良くない。
しばらく私も来訪をやめます。ご返信はけっこうです。言い争いはしたくないので。
了解いたしました。
私もしばらく、ご返事のコメントを控えさせていただきます。