ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

木更津市長の意見 ( 千葉日報の記事 )

2018-04-03 22:46:52 | 徒然の記

 3月28日の、千葉日報の記事です。

 防衛省が、今年秋に導入するオスプレイ5機を、木更津駐屯地に暫定配備する方向であるという報道があり、これを受け、 木更津市の渡辺芳邦市長が、次のように述べたという記事です。

 ・定期の機体整備もしっかりした運用体制になっていない中、暫定整備先を急に木更津市に絞ったという報道があったことは、大変遺憾で、不快に感じている。

 一面の記事の見出しには、大きな活字で、

 「オスプレイ暫定配備報道に」「市長 " 遺憾で不快 "  と、書かれています。忙しい県民が新聞の見出しを見ますと、渡辺市長が、沖縄や鹿児島や新潟県の知事のように、「政府のやることは、なんでも反対。」「自衛隊なら、なんでも反対。」の、反日政治家かと誤解してします。

 記事を読みますと、市長の意見は筋が通っています。

 ・防衛政策に協力するのは、地方自治体の役割だと思っている。

 ・整備と配備では、次元が違う話。まず防衛省の考えを、確認したい。

 もともとオスプレイは、長崎県佐世保の陸上自衛隊に作られた離島防衛の専門部隊のため、佐賀空港に17機が配備される計画で検討されていました。

 そのうちの5機が、今年度に米国から輸送されるため、防衛省は地元と調整を続けていました。しかし今年の2月、佐賀県神埼市の住宅に自衛隊のヘリコプターが墜落し、少女が軽傷を負うという事故が発生しました。

 このため地元の反発が強まり、調整が難航し、先が見えなくなりました。

 九州の他駐屯地には適地がなく、現在オスプレイの定期点検施設が設けられている木更津市を、暫定的配備を含め検討しているというのが実情でした。

 市長は次のように語っています。

 ・佐賀が駄目だから木更津という理屈も、おかしい。

 ・佐賀の状況も説明してもらわなければ、受け入れることはできない。

 日本国中に、反日・左翼の活動家がいて、何かあれば「戦争反対」「独裁者安倍を許すな」と、旗や幟を立てて騒ぎます。県外の人間だけでなく、およそ無関係な韓国人まで動員し、市政に波風を立てます。

 それだけに市長は自衛隊に気を使い、地区の住民にも気を使い、慎重な姿勢で臨もうとしているのだと思います。

 ここで「ねこ庭」は、渡辺市長の名誉のため、政府・防衛省と千葉日報に、千葉県民の一人として、意見を述べさせて頂きます。

 記事を読む限りでは、政府・防衛省と市長の間に、キチンとした説明がされていないことが、一目瞭然です。

 防衛に協力するのは、地方自治体の義務だと大上段に構え、市長に丁寧な説明をしないというのでは、国や防衛省が強権的と受け取られても致し方ありません。まして情報が先に新聞社にリークされたというのなら、市長の立場を困難にします。

 微妙な折衝ごとの場合、途中でマスコミに漏れ記事が出回りますと、反日・左翼活動家たちがぶち壊しにやってくると、こんなことは今の日本の常識でありませんか。

 政府・防衛省が誠意に欠けているという事実が、市長の言葉から推察できます。「佐賀の状況も説明してもらわなければ、受け入れることはできない。」・・、当然の話です。

 今後防衛省が守らなくてならないのは、次の2点です。

  1. 佐賀県との折衝状況を、策を巡らせることなく市長へ伝えること。

  2. 情報管理を徹底し、折衝状況を外部に漏らさないこと。

 次に、千葉日報社への苦言です。

 記事をよく読めば、渡辺市長の真意が理解できますが、見出しの活字は読者の誤解を誘い、千葉県内の左翼議員や活動家を喜ばせます。「不快」という市長の言葉の意味は、「オスプレイの暫定配備」が不快というのではなく、市長の頭越しにオスプレイの暫定配備の検討が進められているのが、「不快」というのですから、このような見出しは適切と言えません。

 読者を変に扇動するような、偏見を煽るような「見出し」は、朝日新聞とか、毎日、東京などという、低級な新聞に任せれば良いのです。

  政府と防衛省は、成田闘争の苦い経験をもう忘れたのでしょうか。

 新しい空港が必要になった政府は、昭和35年頃から新空港用地の検討を進めていました。空港建設に当たり、開港を急当時の建設省は、国策の遂行のためと現地の農民への説明を軽視しました。

 強硬姿勢が起爆剤となり、空港用地周辺のの「民有地取得問題」や「騒音問題」をめぐり、近隣農民の激しい反対運動が起こりました。

 その反対運動に「革命」を目的とする過激派勢力が介入したため、死者を生じる警察との衝突や、各種テロ事件が頻発しました。

 反対運動派内部で、主導権を巡る派閥抗争・内ゲバといった、余計な事件も発生しました。18年後の昭和53年に成田空港が開港しても、テロ事件は収まらず、厳重な警戒の中での航空機の離発着でした。

 やっと過激派との話し合いが決着し、2期工事が認められ、農民の集団移転が可能になったのは、平成7年に、村山首相が過去の謝罪をした時でした。検討段階からしますと、実に35年が経過していました。

 政府や関係省庁が地域住民を軽視し、国策優先と強権で推し進めれば、どんな騒ぎになるのか。立派な前例があります。しかも同じ千葉県です。建設省と防衛省と、管轄する省は違っても、過去の教訓を学ばなくてどうするのでしょう。

 最初のボタンを掛け違えると騒乱につながり、結局は国益を損なうことになるのですから、今が一番肝心な時です。

 当時と異なり、現在は国民の安全保障への理解も深まり、反日左翼への不信感も高まっています。だからといって、地域住民や、その代表である市長を軽視すれば、朝日新聞やNHKや反日野党などが、虎視眈々と狙っています。隙を見せるのは、禁物なのです。

  以上本日は、政府・防衛省と千葉日報に対し、千葉県民の一人として、謹んで意見を申し上げました。 

コメント (2)
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