だらだら日記goo編

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

万博という大きな物語

2005-03-12 19:42:11 | アート・文化
愛知万博の開催が近づいた。
僕はまったく関心がないが、関連したイベントはあちこちで行われているようだ。
今日はそのひとつ、日本橋三越の「瀬戸陶芸の精華展」にいく。
招待券で行ったので期待もしていなかったが素敵な展覧会だ。
瀬戸の陶芸の始まりから、イサム・ノグチも含めた現代の陶芸まで130点あまりの出品だ。
勿論愛知万博記念なのだから、この展覧会の真骨頂は万博に出品された陶芸品にあることはいうまでもない。
素晴らしい。加藤杢左衛門という人の花鳥図の花瓶などほれぼれする。
妖怪をかたどった花瓶もあれば虎の置物、オールドノリタケと呼ばれる西洋風の置物などうっとりして眺めていた。
当時の日本の最先端が輸出された。
すでに国立博物館「万国博覧会の美術」で昨年見たが、当時の熱気が伝わってくるようだ。
その伝統ある瀬戸が今回の万博の会場である。
「自然の叡智」がテーマという。
「月の石」やら「マンモスの冷凍」やら「トトロ」の世界やらが注目されているようだ。
今までの万博と違って、過去へ、伝統へ還るということだろう。
寄る辺なき時代だ。未来に確かなものはない。だから過去へ戻るというのだろう。
そういう意味で今回の万博に熱気はあまりないのだろう。
むしろ先週の「素敵な宇宙船地球号スペシャル」でやっていたが、伝統と最先端の融合ということなのだろう。
この番組のスポンサーはトヨタグループだが、トヨタのための万博という批判もあるようだ。
しかし過去の叡智をもう一度くみ上げ、それと最先端が融合したとき、二十一世紀の新しい文明のあり方が見えてくると思うのは早計であろうか。