温故知新No2

静岡県の牧之原市から、盆栽、野球審判、蕎麦打ち、おやじバンド、その他徒然なるままに、ブログしています。

2021 新たな解釈「流転」・・・浮世かるたの

2021-07-31 06:53:06 | 作詞家藤田まさと先生
久しぶりに、藤田まさと先生の「流転」の歌詞に関するコメントをいただきました。

M Kawai 氏から
「はじめまして
清水次郎長について調べいたところ、玉川カルテット、東京ボーイズから裏町人生、流転、藤田まさと先生にたどり着きました。
流転の歌詞の中の、「浮世かるたの」の、「かるた」について、ある発見をしました。
高校3年生の息子の数学の宿題で、ジョロラモ・カルダーノの確率論、「サイコロあそびについて」調べるというものがあり、私も一緒に調べました。
ジョロラモ・カルダーノはイタリアの医師であり数学者であり、人生を賭博に費やした方です。
カルダーノを、英語表記はCardano、ポルトガル表記は、Cartanoとなるようです。
日本の「かるた」はカードが由来です。流転の「かるたの」は「カルダーノ」のことではないでしょうか。
もし、藤田まさと先生がジョロラモ・カルダーノという人物を知っていたらですが。偶然でしょうか。「浮世かるたの浮き沈み」はまさにジョロラモ・カルダーノの人生そのものです。」


「流転」の歌詞は、語調が軽快でありながら、その解釈が難解なので、藤田先生がこの歌にかけた意図するところを手繰り寄せようと、過去から様々な皆様がこのブログに訪れ、それぞれのお考えを述べていただいている。

あらためて「流転」の冒頭を記すると

『男命を みすじの糸に
 かけて三七 二十一(さいのめ) くずれ
  浮世かるたの 浮世かるたの 浮き沈み』

日本人の藤田先生が手掛け日本人の心の底に流れる情緒を綴った「流転」、てっきり藤田先生が引用したのは、安土桃山時代宣教師が鉄砲やキリスト教、カステラ等と共に伝えたとされるカードで、いわゆるポルトガル語で「carta」を語源とする「歌留多」「骨牌」と思っていた。

ところが、久しぶりに投稿されたあらたな解釈が、なんと日本から離れた外国のエピソードからのアプローチ。

これで、流転のミステリーロマンがさらに広がる・・・。

M Kawai 氏の「もし、藤田まさと先生がジョロラモ・カルダーノという人物を知っていたらですが」については、やはり、それを伺いに天国の藤田先生のところへ行かなければならないが・・・。

ただ、藤田先生は博学+雑学。
実は、藤田先生がお亡くなりになったとき、ご夫人から先生の蔵書を先生の出身地、当時の榛原町に寄贈するということで、寄贈には目録作りが必要と、町の職員であった私とあと数名が世田谷の先生のご自宅に行き、二、三日の予定で目録作りに取り掛かった。

ところが、なんと先生の蔵書は、家の壁という壁すべてが本棚となっていて、そこにびっしり書籍が並べられていた。
当初数日で終わる目録作りであったが、目録カードをいくら記載しても、数人の職員が数日ではかどる量ではなかった。

もう、2日目の段階で目録作りはギブアップし、とにかく本を町へ送って、目録作りは町に帰ってからと蔵書を10トントラックに積み込み、とりあえず町に帰ってきた思い出がある。

そんな蔵書は、数にして4、5千冊、その中には、文庫本から雑誌、専門誌、美術、歴史に関するものなど、あらゆるジャンルの書籍であった。また、洋書もあり、外国語の原文もあった。

だから、そんな膨大な量の書籍に囲まれていた藤田先生は、博学であり、かつ雑学であった、ただ、ジョロラモ・カルダーノに関する図書があったかどうかは、今となってはわからない。

そのいただいた蔵書は、今の牧之原市にあり、その時の蔵書目録が残っていると思うので、調べる手立てはある。
ずばりジョロラモ・カルダーノという名を冠した書籍なら目録から探しだせるが、人物名鑑などでは、なすすべがない・・・。

ただ、M Kawai 氏の考察は、カルダーノと「かるたの」の掛け合わせ以上に、カルダーノの人生が「流転」の歌詞の情緒に重ね合うというひらめきをお寄せいただいたことに敬服し、感謝します。

藤田先生が、何かのきっかけでジョロラモ・カルダーノというイタリアの人物を知り、しかも賭博に人生を費やしたことからヒントを得て、浮世かるたの浮き沈みと作詞した・・・。

なんとも、藤田先生の作詞の視野が世界にまで広がっていたとは・・・。

こんなコロナ禍の殺伐とした時代、それでも、藤田まさと先生の「流転」のわずかな文字数の歌詞に心を寄せていただける方がいるということに、何かほっと心が温まる気がします。

コメントありがとうございました。




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