写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

老人性…

2009年09月28日 | 生活・ニュース
 1年も前からふくらはぎと足の指に小さなイボのようなもなが出来ているが、痛くも痒くもないので放っておいた。しかし、いつも目にとまり、気になっていたので皮膚科の病院へ行くことにした。
 連休明けの木曜日、病院は定休日。金曜日の夕方4時ごろ行ってみると、待合室は患者でいっぱい。受付で70番の番号札をもらった。その時はまだ20番目の診察をしている表示が出ていた。
 「診察は7時くらいになると思います」「じゃあ、出直してその頃にきましょう」「1時間前の6時には来て下さい」。なんと夕方4時だというのにこの混みようである。
 6時に再び出かけた。番号札の50番までの診察が終わっていた。あと20人だ。週刊誌を読みながら順番を待った。待つこと1時間20分、7時20分になってやっと声がかかった。液体窒素を綿棒にひたしたものをイボに当てて治療してもらう。わずか3分間で終わった。いつも言われていたので「老人性のものでしょうね」というと、そうだという。
 最近は、病院へ行くたびに必ずといっていいほど「老人性」という言葉が病名に付くようになった。「老人性イボ」しかり。「老人性乾燥肌」「老人性掻痒症」しかり。みんな老化による皮膚の衰えである。
 人間年を重ねればいたるところに変調をきたすことくらい良く分っている。それなのに病院へ行けば敢えて「老人性」をつけてくれる。そういえば「認知症」「白内障」「難聴」「うつ病」などにも老人性というのがあるという。
 65歳以上が病気になった時、わざわざ「老人性」とつけてくれなくとも、そんなこととっくの昔に分かっていますよだ。小さく独り言をいいながら病院を出た。最近とみに、ひがみっぽくなってきたか?
 (写真は、自民党とは違って次世代を育んでいる「花水木」)