写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

チェリー喫茶

2009年09月25日 | 食事・食べ物・飲み物
 11時に車で広島に出かけるという奥さんの車を借りて、ハートリーを乗せて犬猫病院へ出かけた。ハートリーは耳が垂れていて風通しがよくないため、湿疹ができやすい。10時前には家に帰ることができた。奥さんはすでに出かける準備を完了している。
 朝食は2人ともまだとっていない。「久しぶりにモーニングを食べに行ってみようか」。こんな話は直ぐにまとまる。各々が自分の車で駅に近い喫茶店「チェリー喫茶」に向かった。この喫茶店はいつの時代からあるのだろう。ずい分昔からこの場所にあるように思う。
 半年か1年に1回くらいしか行かないが、いかにも昔ながらの喫茶店という風情が好きで行くことがある。ひとかかえもある四角い大きな柱が10本ばかり立っている室内に、4人がけのテーブルが隣の席が見えないようにうまく配置されていて落ち着ける。壁にかかった年代物の大きなスピーカーからは、軽やかなポピュラー・ミュージックが流れてくる。
 モーニングを頼んで奥さんと向かい合って座った。決して愛想がよいとはいえない年配の夫婦らしい2人がやっている。ほどなく、四つ切のトーストとパスタの入ったオムレツとコーヒーが運ばれてきた。どれもがとても美味しい。
 喫茶店に行くなんて本当に久しぶりだが、たまには喫茶店でのモーニングも気分が変わっていいもんだ。青春時代、街のいたるところに喫茶店があった。お友達?と、何時間も時間をつぶした場所でもある。一体何を語り合っていたのか。何も思い出せない。
 そんな昔を思い浮かべながらこのブログを書いていると、ガロが歌った「学生街の喫茶店」をふと口ずさんでいた。
  ♪ 君とよくこの店に来たものさ わけもなくお茶を飲み話したよ ♪ 
 あの頃よく行っていた喫茶店「あすなろ」は、今はもうない。
(写真は、昔ながらの喫茶店「チェリー喫茶」)