写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

119

2009年09月01日 | 生活・ニュース
 9月1日、農事暦の「二百十日」である。この時期には大きな嵐がやってくるとされているが、今年関東地方には一足早く台風11号がやってきた。しかし、今年の二百十日には、日本列島に何十年ぶりかの本格的な与野党大逆転という超大型の嵐が吹き荒れた。
 嵐が去った後には、民主党が115議席から308議席へと約3倍ほどの大躍進。一方、長年ぬるま湯の中で惰眠をむさぼっていて、民衆の悲鳴にも大した反応も示さなかった自民党は、300もあった議席を119議席にまで激減させた。
 各メディアがこの現象をいろいろな言葉で表現しているが、「オセロゲームを見ているようだ」という言葉がぴったりのように、ものの見事に真逆に反転した。
 このように国民から多大な支持を得た民主党に大きな期待をしたいところであるが、実績がないだけに不安だという声も多い。しかし、何をするにしても初めてのことに不安はつきもの。不慣れによる少々のトラブルはあろうが、ここは長い目で温かく育てる気持ちで見守ってやる度量を持ちたいと思う。
 片や、刀折れ矢尽きた感の自民党。119人の当選者が、これからどうしたものかと額を寄せ合って相談している。この119人、代わり映えのしない顔触れで解決策を話し合うよりは、まずは119番に電話をして救急隊の応援を得て、血を総入れ替えし抜本的な体質改善をすることが先決か。
 小選挙区で落選し、比例との重複立候補で救われた派閥の領袖が取り仕切る従来型の政治では、馬糞の川流れとなることは必至であろう。ここは、野党暮らしは体質改善の絶好のチャンスと前向きにとらえて、しばらくは立派な野党として頑張り捲土重来を期してほしい。雌伏の時が成長のとき。大きく成長した自民党を国民も待っているよ。   

製氷機

2009年09月01日 | 生活・ニュース
 冷蔵庫で氷のできる量が急に少なくなっていた。いつ取り出しても製氷皿に一杯できていたものが、使う量に追いつかなくなっている。必要な都度、近くのスーパーまで氷を買いに行かされていた。
 調子がおかしくなったものは、一度は自分で分解してみる習性がある。冷蔵庫を開けて片隅に設置されている水タンク辺りをのぞいてみた。奥まったところにあるカバーを外してみると、円柱状のポンプらしきものが現れた。
「ははーん、水タンクからこのポンプで水を冷凍庫の製氷機へ送っているのだな」。そこまでは分かるが、だからといってそこから先は何もできない。
 大阪にあるメーカーの修理窓口に電話を入れた。「明日伺います」と対応は早い。翌日、徳山から技術員が来てくれた。
 前夜遅くまでかけて奥さんが冷蔵庫の整理・清掃を済ませている。胸を張って冷蔵庫のドアを開けて診てもらう。
「ポンプが作動していませんね。水タンクのユニット一式を取り替えることになります」「おいくらくらい?」「1万5千円か2万円くらいでしょうか」「じゃ、お願いします」。
 十数年前に買ったものだが、交換するユニットを持ってきている。簡単に取り替えは終わった。試運転をしてみる。ちょろちょろちょろと水が上がっていく音を確認すると試運転は完了だ。「ちょっと金額を確認します」と言って、携帯電話でやりとりをしている。「はい、1万1500円です」。
 「そんなに安くなったの?」。人間、おかしなものである。あらかじめ聞いていた金額より安くなると「おうー、もうけた」という気になる。別にもうけた訳でもなんでもないが嬉しい。夕食は、そのもうかった?お金で少しリッチな外食と相成り、結局は多額の出費をしたことに変わりはない1日となった。
  (写真は、ユニットの交換を終えた「製氷機」)