写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

トルコライス

2008年10月07日 | 食事・食べ物・飲み物
 近くのスーパーに昼飯の調達に行った。いろいろな弁当が並んでいる棚に、珍しいネーミングのものを見つけ試しに買って帰った。

 「長崎トルコライス」と書いてある。カレーライスやオムライス・ハヤシライスなどは良く知っているが、トルコライスとは初めて見る食べ物だ。 

 透明なパックの中に、カレー味のピラフ、ナポリタンスパゲティ、デミグラスソースのかかった豚カツが入っている。

 そう言えば先日、テレビで「長崎トルコライス」を紹介していたことを思い出した。最近はやり出したのだろうか、岩国のスーパー辺りにまで出回り始めている。名前が面白いのでちょっと由来を調べてみた。

 長崎で1950年代に出現したようだが、初めて考案したと主張する店が多数存在し、ネーミングも含めて正確な発祥は不明だという。

 「トルコライス」というが、トルコが発祥ではなく日本で考案されたメニューだ。ここにひとつ「トルコ架け橋説」というものがある。

 ピラフ(焼きめし)が中国を、スパゲッティがヨーロッパを指し、そこに豚カツが加わって架け橋になるという解釈から、両地域の中間に位置するトルコの名称を冠したという。

 このネーミングの起源を「ほんまかいな」と疑問に感じながら食べてみた。書いてあるとおり間違いなくカレー味のピラフにごく普通のナポリタンスパゲティと豚カツだ。

 別に3品の組み合わせの妙もないし、感激もない。3品同時に食べる必然性を特に感じない。

 スーパーで目にとまり、珍しいだけで買ってみたが、また食べてみたいと思うようなものではないという評価を下した。

 トルコという国名は、日本では変な風呂に付けられたりで不本意だったろうが、トルコライスも多分不本意な部類に入るだろう。トルコにこだわる訳、何でしょうかね。何でかな~、何でかな~。おっと、トルコのトリコになりました。
  (写真は、それほどおいしいとも思えなかった「トルコライス」)