私のお気に入りである「ダイニングテーブルの書斎」でネットサーフィンをしていると、窓の向こうの植木の中で何か動くものが眼に入った。
デジカメを引っさげてデッキから庭に駆け降りた。あわただしい動きに、午睡中のハートリーも飛び起きて身構えた。
自分ながら、まさに警視庁社会部詰めの事件記者のような、すばやい動きに思えた。テニスで鍛えているお陰か。
近づいてみると、隣家との境に植えてある貝塚の木の中に、何かいる。小さな怪獣が眼光鋭く私を睨みつけていた。
接写にしたレンズを10cmくらいまで近づけてみても、微動だにせず、じっと身構えている。
「まばたきもせず」と書きたいところであるが、この怪獣もともと、まばたきなぞしないのではないか?ずっと私を見つめている。
それはともかく、身じろぎもしないので、写真の被写体としては優等生である。私が手ブレさえしなければ、大丈夫だ。
お陰で何枚も色々な角度から撮らせてもらった。一番のいい顔がこの写真であった。きりっとして知的に見える。
しかし、私は体質的に爬虫類が大の苦手である。このトカゲ、ヘビ、夏になると外灯の虫に取り付くヤモリ、田んぼ脇の小川のイモリ。
どれも肌触りが気持ち悪い。何かの拍子で触れたことがあるが、冷血動物のあの冷たい感触は、身震いものである。
しかし、彼らも生き物。彼らが身の回りにいる間は、本当の自然がまだ身近にあるということだ。環境保全のバロメーターかも知れない。
「またなっ」と言ってその場を離れ振り返って見ると、彼はもうそこにはいなかった。冷血と言われているのに、私を見つめた眼差しは暖かく思えた。
これからは「トカゲなんか嫌いだ」とかげ口なぞ、言わないようにしよう。
(写真は、お近所の「怪獣・トカゲ」)
デジカメを引っさげてデッキから庭に駆け降りた。あわただしい動きに、午睡中のハートリーも飛び起きて身構えた。
自分ながら、まさに警視庁社会部詰めの事件記者のような、すばやい動きに思えた。テニスで鍛えているお陰か。
近づいてみると、隣家との境に植えてある貝塚の木の中に、何かいる。小さな怪獣が眼光鋭く私を睨みつけていた。
接写にしたレンズを10cmくらいまで近づけてみても、微動だにせず、じっと身構えている。
「まばたきもせず」と書きたいところであるが、この怪獣もともと、まばたきなぞしないのではないか?ずっと私を見つめている。
それはともかく、身じろぎもしないので、写真の被写体としては優等生である。私が手ブレさえしなければ、大丈夫だ。
お陰で何枚も色々な角度から撮らせてもらった。一番のいい顔がこの写真であった。きりっとして知的に見える。
しかし、私は体質的に爬虫類が大の苦手である。このトカゲ、ヘビ、夏になると外灯の虫に取り付くヤモリ、田んぼ脇の小川のイモリ。
どれも肌触りが気持ち悪い。何かの拍子で触れたことがあるが、冷血動物のあの冷たい感触は、身震いものである。
しかし、彼らも生き物。彼らが身の回りにいる間は、本当の自然がまだ身近にあるということだ。環境保全のバロメーターかも知れない。
「またなっ」と言ってその場を離れ振り返って見ると、彼はもうそこにはいなかった。冷血と言われているのに、私を見つめた眼差しは暖かく思えた。
これからは「トカゲなんか嫌いだ」とかげ口なぞ、言わないようにしよう。
(写真は、お近所の「怪獣・トカゲ」)