写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

夏休み木工教室

2005年08月04日 | 木工・細工・DIY
春休みの前から依頼されていた地区の子供会の夏休み行事「木工教室」を、公共施設を借りて朝9時から開催した。

 1年生から6年生までの男女が30人、付き添いのお母さんが10人と、ひとりのお父さんが集まった。

 初めに、私手作りの紙芝居「泣いた赤鬼」を見せた後、役員のお母さんと相談して決めていた「小物入れ」という小箱を作るため板を配った。

 配布した製作図にもとづいて、各人寸法を取る。その上にのこぎりを入れていくが、道具もいまいちで、どの子も中々うまく切れない。

 切り間違いもあり、準備していた予備の板も底をつく。低学年の子には、親が手分けして手伝ってやる。なんとか板を切ることは出来た。

 さぁ、次は釘打ちだ。1cmの厚さの板に打つ釘が、曲がる・はみ出るで、親が釘抜き作業で大活躍する。

 私はというと、「先生、こんなになった」といって来る子らの、トラブル対応で汗びっしょりとなっている。

 一生懸命やっていてふと時計を見るともう11時半だ。30人いた子が4、5人しか残っていない。完成した順に外に出て遊んでいる。

 12時過ぎ、すべての子の「小物入れ」が完成した。着ている私のTシャツは水に濡らしたようになっていた。のどが渇いている。一適の水も飲んでいないことに初めて気がつく。

 お昼は、お母さん方手作りの具沢山の「岩国寿司」を、冷たいお茶でおいしくいただいた。

 数日後、木工教室に参加した子供達から、お礼の手紙が届けられた。1年生の子が「きのう いろをぬりました。がっこうへもっていきます」と書いている。

 夏休みの最後まで残る工作の宿題が、早く終わったことになったろうか。宿題に悩んだ遠い子供のころを思い出しながら、大きな字で書かれたお礼の手紙を、ほほえましく繰り返し読み、返事を書いた。
    (写真は、子供たちがくれた「お礼の手紙」)