まつたけ山復活させ隊運動ニュース

 松茸は奈良時代から珍重されてきたが、絶滅が心配される.松茸山づくりは里山復活の近道であり里山の再生は松茸復活に繋がる.

まつたけ山復活させ隊 NEWSLETTER 831 400回記念祝賀会のお誘い

2013年07月30日 |  マツタケの林地栽培 

前回の活動日のスナップ写真というメモ写真を御覧ください.
 写真1は、梅雨期間の雨は多いが、植物が利用できる水は意外に少ないらしい.アカマツの2年葉が落葉する時期は寒くなってからである.土壌の水が相当少ないらしい、いまごろ枯れている.写真2は、高砂のマツは相生いの松で有名だが、相生ならぬ主幹に蛇のようにらせん状に巻き付いているものがある.写真3は、香川山の尾根筋に見られるニホンジカの角研ぎ痕である. 写真4~10は、当日の参加者の活動の様子である.

1) 2) 3) 4) 5) 6) 7) 8) 9) 10) 

400回記念のご挨拶!
 我々のKey Wordは、まつたけ、まったけ、松茸、マツタケそしてTricholoma matsutakeである.放置林の土壌は富栄養化し、マツタケどころかアカマツの生活も不可能な状態である.従って、マツタケのために、健康なアカマツ 林を取り戻す作業に取り組んでいる.他に、遅々として進まないが、葉わさびやモミジガサやコゴミなど山菜の林間栽培の可能性を探っている.材生産オンリー 林業から里山の立体的通年利用による山の活用を模索している.少しオーヴァーに言えば、私たちは、新しい林業観の創成を担うという気概をもってマツタケ山 づくりに取り組んでいる.これが我々の基本的立場だ.

 この運動は、2005年6月16日にまつたけ十字軍運動として、近代的マツタケ学発祥の地ともいえる京都市左京区岩倉尼吹山近くの香川山(自称:京都市左京区岩倉村松町138-20)で産声を上げた.
 岩手県岩泉町にあった岩泉まつたけ研究所の在任期間が終わりを迎えようとする2004年9月に、15年間のマツタケの生理生態的研究を【ここまで来た!まつたけ栽培】にまとめて(株)トロントから出版した.その16ページに、“まつたけ十字軍”運動などによって、里山をめぐる新しいエネルギーを生む活動を提唱している.
 言い放しでは済まされない.活動を開始するには準備も必要だ.京都に戻ったのは2005年4月の終わりである.活動は、来年の春からと考えていた.ところが、京都新聞の女性記者Otさんに背中を強く押され、走りながら準備をすることになった. 
 幸いにも香川晴男さんから山を借りることができた(私たちが使用する水道代や電気代を出してくれている.感謝である.腎臓透析の身だがすこぶるお元気である).どのくらいの人たちが興味を持って下さるか分からない.準備できないことは人である.そうして開催初日を迎えることとなった. 

 昨夜来の雨も集合時刻ころには止んだ.フィールドワークで一番いやなことをしのいだ気分、ラッキー!だった.時には陽も差す蒸し暑い梅雨の日であった.新聞やラジオやテレビの紹介に応えてくれた市民がそこに28名もいた.本当にまぶしく見えた. 
 市民のマツタケ山づくりが実際に始まったのである.伐った木で椅子や机をつくりもした.雨の日も雪の日も活動できるように屋根もつくった.物置小屋も手造りだ.放棄林のバイオマス活用にと、野菜や果樹の栽培、米作り、薪の委託製造などなど仲間の発案でなされるようになった.香川山整備が終わるころ、地元岩倉の玉城さんや澤田さんから山の提供があった.ありがたかった.好評の昼食づくりも始まった.山づくり作業も各班が自分で予定を組んで行うようになっていった.陶芸班も生まれ、ニホンミツバチも飼育している.地域の大学との連携もなされている.山づくり作業班や食事当番などいろんな班が自然発生的に生まれ、素晴らしいティームワークで作業をこなすようになっていった.

 しかし、まつたけ十字軍運動というネイミングが問題になった.そこで、まつたけ山復活させ隊と事業名を変えた.これは朝日新聞の女性記者Nkさんの紹介記事のタイトルである. 2010年には、この活動の経緯や良いところや面白いところや苦悩などと参加者の喜びの声をまとめて【まつたけ山復活させ隊の仲間たち】を高文研から出版した.この運動をのぞき見できる.一度御覧くださるよう願い上げます.
 
 よく質問を受ける.「ここまで来ると思っていましたか?」.正直言って、この質問の意味がよく分からない.必要ないものは淘汰されつぶれるものだ.「必要がない運動と言いたいのかい!」と聞きたいくらいだ. 里山が再生され維持できる、すなわち里山がものを生産・加工・販売できる場になれば、この日本から里山再生運動は必要なくなる.そのとき、この運動は褒め称えられて終わりとなるだろう.また、今、はっきりと進行中なのだが、その土地の極相林に遷移して、里山という生態系がなくなろうとしている.この日本からなくなれば、これまた、この活動も不要となるだろう.そうならないように努力せねばならないと考えている.
 
 2013年7月27日、399回目を通過した.番外活動もあり、その参加者などと細かいことはさておいて、延べ参加者は16325人である.1回の参加41人.こりゃすごい! 今年の開催は29回で延べ888人、平均して31名である.このような活動実績を持つ森林ボランティア組織は、全国的にもまれだそうだ. しかし、この数字を見て素直に喜んでもいられないように思う.見学者とこの活動に自分の居場所をつくらなかった人たちを除いても、仲間にならなかった人たちがいることを示していると思えるからだ.できあがった素晴らしいティームワークにはじき飛ばされたのではないかと危惧している.もちろん意識的確信犯的排除は、全くないことを承知している.しかし、各作業班の美しい一体感も一人歩きし過ぎると、時に鼻につくこともある.この運動に、何か問題点がないかといつも検証するようにお願いをしたい.
 
 

参加すること作業することが楽しくなる今の形を維持しつつ、初心を忘れず慣れを排しおごることなく、共に500回を迎えたいものである.
                                                                                    2013年8月2日
                                                                                      吉 村 文 彦 

 
8月2日(金)は、まつたけ山復活させ隊活動400回記念祝賀パーティーです.今までに参加・見学頂いた方々! 最近欠席気味の方々!気楽に祝って下さい.
会費3000円.午前10時に京都市左京区岩倉香川山(自称:下記の§活動拠点へのアクセスを御参照下さい)にお集まり下さい.いろいろ工夫があるようです.
  当日の活動報告は、宮崎 明さんです. 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆          

お知らせ  

1)8月5日(月)るり渓やぎ農園見学と伊吹山スローヴィレッジ小水力発電見学ツアー 参加者数名募集(ガソリン代+高速料金人数割り分負担)申し込みは猫田さんまで)昼食は、やぎ農園古民家で夏野菜カレーとサラダとヤギ乳製品(要1000円).

2)9月7日(土)午後3時~5時 「故杉山廣行さんを偲ぶ集い」
場所:レストランおおたや(烏丸丸太町 京都新聞社屋 南側東入る)
会費:3500円

3)9月24日(火)~27日(金) マツタケ狩韓国慶州3泊4日の旅 参加者募集 費用は、韓国浦項市の補助があるので、自己負担は日本-韓国往復飛行機代と275000ウオン(宿泊、移動バス、通訳代を含む.単純換算25000円)と安くなっています.15名の参加がないときには、残念ながら中止となります.申し込みは
吉村まで.

4)10月7日(月)~8日(火) 7日講演会.8日マツタケ狩り.岩手県洋野町大野高校生徒とマツタケ山造り交流会(詳細は決まり次第連絡します)

5)10月末 高松市 塩江町のマツタケ山造り交流会(詳細は決まり次第お知らせします).

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 

§カンパありがとう!
        法然院 疎水傍の カフェ テラッツァ よりビール各種 50本頂戴しました.400回記念パーティーに出します.     
    
§カンパお願い: 運営は皆さんのカンパで成り立っています!
         みやこ松茸・里山復活!京都の文化・景観を守るために、里山林整備に努力しています.   
カンパの振込先
 氏名:  まつたけ十字軍 代表 吉村文彦
 銀行名: 京都銀行 山科中央支店 口座No. 普通預金 3698173

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

まつたけ山復活させ隊活動      
 
予定日  2013年7月から8月
回     開催日  報告担当者    男厨シェフ
400    8月02日    金    宮崎    400回記念 祝賀会 
401    8月10日    土    榎本    
402    8月16日    金    三輪    
403    8月24日    土    内田    
404    8月31日    土    宮崎    京都造形芸術大学学生参加 36名


§活動場所:京都市左京区岩倉村松町138-20 香川山 (京都バス停留所「岩倉村松」から北東へ450m徒歩6分) 
 活動開始は午前10時頃から,終わりは午後4時頃.自由参加可能 ただしコアータイム昼食時は必ず参加のこと.
アクセス:
京都バスの「岩倉 村松行き」に乗車.
このバスに乗車するには、
ア)JR京都駅七条口から(バス停「C6」番、所要時間約60分)
イ)阪急京都線四条河原町駅から(四条河原町交差点河原町通り北へ上ル東側)40分
ウ)京阪本線出町柳駅から(加茂大橋東詰め北へ上ル西側、約30分)
エ)京都地下鉄烏丸線国際会館から(3番出口からバスターミナル1番)約15分
(地下鉄烏丸線はJR京都駅、烏丸四条、烏丸御池、国際会館などに停車)

§参加費は無料;ただし、消耗品費は皆さんの浄財カンパで成り立つ、或いは必要に応じて徴收.メンバー参加者には、現在、食材費(実費)+消耗品費として

400円を徴収.見学者は要500円(施設等利用料を含む).

§参加や見学希望の方は、ブログ画面左にあるカテゴリーから「まつたけ山復活させ隊とは」を左クリックでご覧下さる様にお願いします.
内容
まつたけ山復活させ隊の活動について 
§1 我々のまつたけ山再生運動とは? 
§2 まつたけ山復活させ隊に参加するには 
§3 私達のマツタケ山造り(作業方法の特徴)
§4 こんな活動をしています! 
§5 今年の予定と目標?


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

§主 催
まつたけ十字軍運動
代表 吉村 文彦(マツタケ生態学)
京都市山科区御陵岡ノ西町38-27
090-6227-4305 matsutake10@gmail.com

香川理化学研究所
代表 香川 晴男

§共 催
京都大学マツタケ研究会
代表 大石 高典

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« まつたけ山復活させ隊 NEWSL... | トップ | まつたけ山復活させ隊 NEWSL... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

マツタケの林地栽培 」カテゴリの最新記事