まつたけ山復活させ隊運動ニュース

 松茸は奈良時代から珍重されてきたが、絶滅が心配される.松茸山づくりは里山復活の近道であり里山の再生は松茸復活に繋がる.

まつたけ山復活させ隊 NEWSLETTER 1051  

2015年10月11日 |  マツタケの林地栽培 

またまた変則アップロードです.明日から1泊で、びわこリス森倶楽部さんの林の調査に出ます.申し訳なくです.

                      10月7日 イワタ山にて いいですね!!


このところ、市中にも2本で数千円と求めやすい価格でまつたけが売られているらしい(専門店以外の調査はしていないため生産地も不明でよく分からないが).マスメディアの「今年は豊作ですね、その理由は」と決め込んだ問い合わせに辟易することがある.

 マツタケ子実体が発生する条件を簡単に列記すると、①適切なアカマツ林があること、②シロ表面の地温が19℃(西日本など)を下回りその日の最高地温が19℃を上回らないこと③土壌水分が適切であることの三つが少なくとも満足されていないとダメである.

 我々(マツタケ生態学者)はそれら他を考慮して今年の発生量はどうかと判断する.この3点を検証してないデータは信用しないで欲しい.それに生産量、流通量チェックなどにもまつたけ特有の前近代的側面がありその実態は怪(しかし実物があることは事実だがどこのものかは不明)であることを銘記すべきである.

 ときどき当ブログで僕たちの活動エリアに待望のものが出ないと嘆きます.仲間たちがそれはそれはきれいにマツタケ胞子の受け入れ体制を整えているのにです.その理由は、あまりにも明らかです.
 岩倉では、昔それこそ足の踏み場もないほどに京マツタケが出てましたが、生息地の激しい劣化やその喪失で激減している上につぼみで採取されちまうからです.いわゆる取りこぼし(マツタケ)も限りなく0になっています.

 じゃっ展望なしか! 丹波からも中国大陸からも飛んでくるが・・・・
 
 岩泉まつたけ研究所では、毎年300本のマツタケを取らずに腐らせていました.すると年に10個のシロが形成されました.そこで飛んだ胞子の数や性比や発芽率などを考慮してシロ形成率を計算した.1本のまつたけは2週間で400億の胞子を飛ばす.マツタケが300本、性比を1対1と仮定、しかし土壌中の発芽率など全く不明.

 実験室内の発芽率は実験条件によってバラツキも多い(0.1%とする).すると60億の2次菌糸が得られる.で、年10個ずつシロが増えたので6億分の1の確率である.しかし、置きマツタケは一晩しかしないと胞子落下数は少ない.シロ形成数は落ちるので確率も落ちる.
 いやぁー、300本の置きマツタケから10個のシロの形成(30分の1)があったと楽天家は思うかな!置きマツタケの実験数は限りないほどあるが成功例はほとんど聞かない.

 いずれにしても天文学的数字であろう.これを1年に5-6回試みて、6億年掛かると計算しても誤差の範囲内でしょう! 最初に当たれば、そう、僕は岩泉で最初に当て、運を使い果たしている. 

 その方法は、B層上部の2-5cm下辺りにある人差指ほどの太さのアカマツ根を切ると2~3年で細根がわっと出ます(こんな集根作業を香川山で実施済み).そこに集中的に開きマツタケを置いて胞子を落とします(胞子播種).こんな実験を10月5日に2ヶ所、8日に1ヶ所行いました(写真あり).材料が得られたら、どんどん他地域にも試みたいものです.

 今年からオーナー岩田光浩氏から、和歌山県上筒香のイワタ山をまつたけ山復活させ隊試験林に提供いただきました.岩田さんは、たくさんのマツタケを取らずに置いている(人が置くのと意味が異なるようだ。理由が不明).すると、地掻、樹木の密度調整をすると、必ずシロができると言っている.確認済みだ.伊那の藤原さんも同じことを言っている.

 10月7日にテレビ朝日と山を見にで掛けました.富喜マツタケの写真を載せます.マツタケを手にしたオーナーと猫田さんと僕(疲れている、目が細い)の姿もついでです.

                                                   
 

10月16日(金)は、まつたけ山復活させ隊第509回活動日です.午前10時に京都市左京区岩倉 村松138-20 香川山(自称)にお集まり下さい.活動報告は榎本輝彦さんです.当日夜、ブログで是非ご覧ください.

あせらず!むりせず!ゆっくり!とまつたけ山づくりを楽しみましょう!
こまめな水分補給と休憩を心がけましょう!
ダニや虫刺され、マムシなどに注意しましょう! 脱いだ衣服やリュックなどは地面に置かないように致しましょう(ダニ対策)!  

 

   

 【お知らせ】まつたけ発生調査   追加や変更などがあります.最新ブログでご確認下さい!!

1)10月7日(水) マツタケ胞子播種第2弾(香川山)

2)10月12日(月祝)~13日 比良山系尾根筋アカマツ林グリーンパーク想い出の森調査 毎日上がっているようです.自家用車に分乗移動
     滋賀県朽木の天空温泉前午前10時集合:10時30分~講演、昼食後、びわ湖りす森倶楽部(金子さん)の案内で調査 
     グリーンパーク泊(昼飯:おにぎりと豚汁で600円、夕食は猫田シェフのアウトドア料理 :詳細は榎本さんまで)

3) 10月18日(日) ~19日 比良山系尾根筋アカマツ林グリーンパーク想い出の森調査 自家用車に分乗移動
             グリーンパーク泊(昼飯:おにぎりと豚汁で600円、夕食は猫田シェフのアウトドア料理 :詳細は榎本さんまで)
 
4)10月21日(水)-22日(木) 和歌山県上筒香岩田山調査並びにまつたけ山づくりを実施(五條市西吉野 柏荘1泊, 詳細は猫田・川本・榎本さんまで).
  毎月(?)手入れに出かけられるようにしたいと考えています.皆さんのご協力抜きには成り立ちません.まつたけ山復活させ隊試験林の看板をつくりたいです.
  
5)10月26日(月)篠山市小原地区長谷山(入札済み:いつでもマ狩りできます)の調査.発生条件を検討中

6)11月8日(日)ツガ種子集め 於:鞍馬山 土屋和三さん同行(詳細は榎本さんまで)

7)11月15日(日)滋賀県長浜市(旧浅井地区)野瀬地区調査と講演 詳細は長浜市と打合せ中 参加者募集します.レンタカーで移動予定(担当は榎本さん)

放映・放送日
1)10月6日 笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ(まつたけ山復活させ隊紹介)、テレビ朝日 Jチャンネル(富貴マツタケ紹介:写真あり)

2)10月8日 奈良どっとFM (マツタケの話)

3)10月15日 午後4時台 毎日テレビ ちちんぷいぷい(まつたけ山復活させ隊紹介、まつたけ料理撮影:写真あり)

4)10月17日 28時05分(18日午前4時5分)NHKラジオ ラジオ深夜便(まつたけ山復活させ隊紹介)

5)10月29日 午後7時 KBS京都テレビ 京都・味の大捜査線(まつたけ山復活させ隊がまつたけを味わう)

体験学習実施
1)10月31日(土)京都造形芸術大学 環境学受講生(38名)のまつたけ山づくり体験を行います.里山再生活動の啓蒙とお考えいただき、特段のご配慮をメンバーの皆さんにはお願いを致します. 

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【まつたけ山復活させ隊とは!】
マツタケの生活する里山再生・保全のため集うものである.

 我々の仲間には、山づくりをする人、運ぶ人・軽トラを貸してくれる人、薪をつくる人、病害木を焼却する人、畑や水田を守る人、食事を作る人、道具類を整備する人、拠点を整備する人、道路を補修する人、バイオトイレを守る人、多機能窯を守る人、山を提供する人、ブログ読者など参加者と支援者がいる.すべての参加者は、運動の目的を実現するために互いに対等で支え合い助け合うことを必要とする.

活動には、目的はあっても参加者の行為を縛る規約らしいものはない.個の能力を最大限に発揮でき、参加者の数だけ面白いことが創造できるようにと願ってのことである.しかし何をしても良いわけでは断じてない.


§活動場所:
京都市左京区岩倉村松町138-20 香川山 (自称:京都バス停留所「岩倉村松」から北東へ450m徒歩6分)
活動開始は午前10時頃から、終わりは午後4時頃.自由参加可能 ただしコアータイム昼食時は必ず参加のこと.

アクセス:
京都バスの「岩倉 村松行き」に乗車.
このバスに乗車するには、
ア)阪急京都線四条河原町駅で市営地下鉄烏丸線に乗り換え、国際会館下車(エ)に続く
イ)京阪本線出町柳駅から(加茂大橋東詰め北へ上ル西側) 約30分
ウ)京都市営バス5系統に乗車、国際会館下車(エ)に続く
エ)京都地下鉄烏丸線国際会館から(3番出口からバスターミナル1番)約15分
(地下鉄烏丸線はJR京都駅、烏丸四条、烏丸御池、国際会館などに停車)

§参加費は無料;ただし、消耗品費は皆さんの浄財カンパで成り立つ、或いは必要に応じて徴收.メンバー参加者には、現在、食材費+消耗品費として400円を徴収.登録外参加者・見学者などは要500円(施設利用代などを含む).

§参加や見学希望の方は、ブログ画面左にあるカテゴリーから「まつたけ山復活させ隊とは」を左クリックでご覧下さる様にお願いします.また、参加日や人数などを主催者に電話下さい.
内容
まつたけ山復活させ隊の活動について 
§1 我々のまつたけ山再生運動とは? 
§2 まつたけ山復活させ隊に参加するには 
§3 私達のマツタケ山造り(作業方法の特徴)
§4 こんな活動をしています! 
§5 今年の予定と目標?

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まつたけ山復活させ隊活動日

2015年10-12月
回 開催日    報告担当者 男厨シェフ

509 10月16日(金) 榎本
510 10月24日(土) 内田  内田・榎本班
511 10月31日(土) 池内       京都造形芸術大学 環境学受講生体験
512 11月07日(土) 三輪
513 11月13日(金) 榎本       JIDFラボ 松茸山再生と岩倉焼 第9回 まつたけ山づくり体験①
514 11月21日(土) 吉村  川崎・榎本班
515 11月27日(金) 内田
516 12月05日(土) 池内
517 12月11日(金) 三輪
518 12月19日(土) 榎本  山祭
519 01月09日(土) 宮崎 2016年

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§カンパありがとう!

  
§カンパお願い: 運営は皆さんのカンパで成り立っています!
         みやこ松茸・里山復活! 京都の文化・景観を守るために、里山林備に努力しています.
   
カンパの振込先
 氏名:  まつたけ十字軍 代表 吉村文彦
 銀行名: 京都銀行 山科中央支店 口座No. 普通預金 3698173

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§主 催
まつたけ山復活させ隊
Group for Regeneration of Matsutake Forest
代表 吉村 文彦(マツタケ生態学)
京都市山科区御陵岡ノ西町38-27
090-6227-4305 miyakomatsutake@gmail.com

香川理化学研究所
代表 香川 晴男

 

 

 

 

 

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