春霞たてるやいづこ みよしのの吉野の山に雪は降りつつ(古今3.読み人知らず)
解釈は,春霞が立つ春になったというが、吉野の山にはまだ雪が降っている.今日この頃の気象のようです.
3月になりました、春は近いと感じますが、今週は真冬に近い気温予報が続きます.啓蟄を待たずに、冬眠していたカメムシがうごめいているのを見ました.春の美しい花の話題をさらっといきたいところですが、でなくこわぁ~い話、春がすみとマダニを2題.
ウイキペディアをみると、古い文献にある春霞もその一部は黄砂を指していたのではとありますが、今は、それプラスPM2.5物質で汚染されたもやが春がすみの正体とは、もう今の世の中は、雅びな和歌の世界ではなく、げに恐ろしである.
【春霞 はるがすみ】
学術的な定義は無い。春に霧(きり)や靄(もや)などによって、景色がぼやけて見える状態を指す。霧や靄は、空気中の水滴などで視界が悪くなり、視界が1km未満であれば霧、それ以上は靄と呼ぶ。平安時代頃から、秋の霧と春の霞として季節によって区別され、風物として和歌などに歌われてきた。
その発生メカニズムというと、霞や霧は、植物の蒸散が活発化するなどの要因によって増えた大気中の水分が、気温の低下などによって微粒子状 (細かい水滴)となり、目に見える状態になる。昼と夜の変わり目で気温差(10℃)の大きい日に起こりやすい。最近は黄砂などの微粒子により、日中帯に引き起こされる場合も多い。黄砂自体は昔から偏西風により飛来しているため、古い文献にある春霞も一部は黄砂を指していたと考えられる。
暖かくなると虫が出てきます.SFTSウイルスに感染したマダニが京都で見つかりました.皆さん注意をお願いします.
【マダニ】
これまでに九州から近畿地方にかけて西日本の13県で53人が感染し、このうち21人が死亡していますが、さらに患者が報告されていない関東や東北・北海道など14道府県でも、ウイルスを持った「マダニ」が見つかりました。
マダニが媒介する新種の感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」について、国立感染症研究所は25日、これまで患者が報告されていなかった関東、東北、北海道で採取したマダニから原因ウイルスが見つかったと発表した。
調査は、全国26道府県で実施。新たに確認されたのは三重、滋賀、京都、長野、岐阜、栃木、群馬、岩手、宮城、北海道の10道府県で、全国に広がっていることが判明した。
国内では、2013年1月に初の死亡例が確認された。昨年12月までの1年間に西日本の12県で計40人の患者が報告され、うち13人が死亡している。これまでの調査では中部地方まで拡大していることが確認されていた。
SFTSはマダニに刺されることで発症し、高熱や倦怠感、腹痛、嘔吐、下痢、意識障害、口の中や消化管の出血などの症状が出る。潜伏期間は6日~2週間。特効薬はない。
マダニは野山に生息し、血を吸うと体長1センチ以上にふくれあがる。春から秋にかけて活動が活発になるため、厚生労働省は「ウイルスを持つマダニが確認されていない地域でも、山や草むらなどに入るときは、肌を露出しないよう注意してほしい」と呼び掛けている。【毎日新聞:須田桃子】
3月8日(土)は、まつたけ山復活させ隊第429回活動日です.食当解放デイに当たり、小原 清さんがメインシェフです.どんな料理が戴けるか楽しみにしましょう!
午前10時に京都市左京区岩倉 村松 香川山(自称:下記の§活動拠点へのアクセスを御参照下さい)にお集まり下さい.本日の活動の様子は、池内 正憲さんが報告します.
2月28日の香川山の活動は、もやっているもののアウトドア日和であった.ひな祭りをイメージした料理や特製干しぶどう入りパウンドケーキが振る舞われた(写真1、2).体が動きやすくなったのか、香川山BC活動8年で痛んできた設備の修繕がなされた(3,4,5).チェーンソーの手入れものびのび(6).果樹のムシやカビ対策で石灰を塗る(7).
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アカマツ受難の時代を物語る写真
まずは、おなじみのザイセンチュウ病枯損木の運び出し(8).
ニホンジカによる食害で環状除皮をかろうじて免れ生きているアカマツ、いつまで持つか観察中(9).
アカマツの天狗巣病(10).マツ類には芽状てんぐ巣病とは別にてんぐ巣病が記載されていますが、そちらは何らかの生物の作用によるものではなく、遺伝的な病気であると考えられています(森総研九州支所 森林微生物管理研究グループ 高畑 義啓).どこにあるかお探し下さい.
これも鹿によると思われるが、枝が股裂きにあっている(11).最後に、昨年の鞘の先端部が、黒変して枯れている(12).原因を知りたい.
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マツタケ山づくり 5
マツタケはなぜアカマツのようなホスト(宿主・寄主)を、アカマツはなぜマツタケのようなパートナーきのこを必要とするのか?それを恋愛関係に擬して話を進めてきました。
星印の3項目(既述)に続いてマツタケが生き残るために取った戦略について更にみましょう。
★ホストがいないと生きていけないマツタケ
★マツタケとアカマツは「恋愛」みたいな微妙な関係
★解明されていないことがいっぱい
今回も、高文研出版の「まつたけやま復活させ隊の仲間たち」を元に簡略化して書き直しています。
★生き残るために獲得した戦略的パートナー
マツタケとアカマツは、菌糸と細根が接触するとまずは互いの認識から始まって、OKとなると侵入・感染し菌根となる。 両者は周りの微生物と協調もしくは排除を巧みに使い分けながら菌根を増やしていく。 やがてシロをつくりきのこを出します。 その間、お互いの相性や成長を確認しあい、刺激しあいながら、様々な環境条件をクリアし、また自分たちでも好ましい環境をつくり出そうと頑張り続けている。
マツタケの感染を探ろうと、マツタケとアカマツを一緒に育て、根っこを観察すると根の先端を除いた細根の周りを水分を集めるのが得意な菌糸マットが覆い、乾燥を防いでいるようだ。同時にマツタケはホルモン(IAA様物質)を分泌してアカマツの根をサンゴ状やフォーク状に枝分かれさせ、根が栄養分を吸収する面積を大きくしている。また、マツタケの菌根は抗菌作用を持つ物質を作り出して土壌微生物の攻撃から根や菌自身を守っている。
顕微鏡で観察すると、マツタケ菌糸がアカマツの細根と出合い、数日は細根表面を菌糸が覆っている。互いに認識し合いオーケーが出ると、根の細胞と細胞の隙間(細胞間隙)に侵入する。そして養分のやり取りの場となるハルティッヒ網を作るのだ。そこまで条件によるがおよそ5週間を要している。
こうした物質のやり取りの場所は、マツタケの菌糸が入り込んでいるアカマツの根の細胞と細胞の隙間である。マツタケの菌糸は、あたかも編み目のように見え、林学の創始者といわれるドイツのハルティッヒが発見したので、ハルティッヒネットと呼んでいる(写真1)。
1)
マツタケが宿主のアカマツからもらうエネルギー源はアカマツが作った光合成産物の糖類で、キツネタケではアイソトープを用いた実験があり、その糖はグルコースと考えられている。 アカマツの根には、グルコースとフルクトースが多い。
逆にアカマツは土壌中の水に溶けたチッソやリンといったミネラル類の供給をマツタケから受けている。また、試験管内でマツタケ菌糸を育てるにはビタミンB群を与えねばならないが、自然界で、これを土壌かホストかどちらから得ているのかも分かっていない。
菌根性きのこの重要な役割として、山の林内土壌の中にきのこの菌糸が仲立ちした「地下のネットワーク」が形成されている。 マツタケでは、実際にはまだ確認できていないが、マツタケはネズやオノオレ(シラカンバの仲間)に感染するし(日本)また中国ではカシの仲間にも感染する。 そのうち異種間における物質や情報伝達の実態とその意味が明らかにされるだろうと期待している。
私たちの目には見えない地下で、インターネットのような、あるいはそれ以上に緻密で豊かなネットワークを彼らが構築しているのだと思うと、なんだか楽しくなるし、人間社会にも役立つヒントがありそうな、そんな気がしてくる。
みなさんは、人間が「下等な生き物」と呼ぶ粘菌(変形菌)が作るネットワークが、もしそれを生かして鉄道網を作ったら、実際の首都圏の鉄道網よりも効率の良いものになるだろうという実験結果が話題になったのを覚えておられるかもしれない。侮るなかれ、微生物である。
いずれにしても、マツタケにとってはアカマツのようなホストが、アカマツにとってはマツタケのような菌根菌が、それぞれが生き残るために獲得した「戦略的パートナー」なのである。それでもその相利共生関係は壊れやすい。 アカマツ林は里山林の仲間で、適正な人為的干渉が続かないと生きていけないことを忘れてはなりません。 続く。
次回はアカマツ林を中心とした里山林の話に進みます.
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ブログ左欄ブックマークのNIKONオンラインギャラリーを左クリックしてギャラりーに入り、活動風景を御覧ください.
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§活動場所:京都市左京区岩倉村松町138-20 香川山 (京都バス停留所「岩倉村松」から北東へ450m徒歩6分)
活動開始は午前10時頃から,終わりは午後4時頃.自由参加可能 ただしコアータイム昼食時は必ず参加のこと.
アクセス:
京都バスの「岩倉 村松行き」に乗車.
このバスに乗車するには、
ア)JR京都駅七条口から(バス停「C6」番、所要時間約60分)
イ)阪急京都線四条河原町駅から(四条河原町交差点河原町通り北へ上ル東側)40分
ウ)京阪本線出町柳駅から(加茂大橋東詰め北へ上ル西側、約30分)
エ)京都地下鉄烏丸線国際会館から(3番出口からバスターミナル1番)約15分
(地下鉄烏丸線はJR京都駅、烏丸四条、烏丸御池、国際会館などに停車)
§参加費は無料;ただし、消耗品費は皆さんの浄財カンパで成り立つ、或いは必要に応じて徴收.メンバー参加者には、現在、食材費+消耗品費として400円を徴収.登録外参加者・見学者などは要500円(施設利用代などを含む).
§参加や見学希望の方は、ブログ画面左にあるカテゴリーから「まつたけ山復活させ隊とは」を左クリックでご覧下さる様にお願いします.
内容
まつたけ山復活させ隊の活動について
§1 我々のまつたけ山再生運動とは?
§2 まつたけ山復活させ隊に参加するには
§3 私達のマツタケ山造り(作業方法の特徴)
§4 こんな活動をしています!
§5 今年の予定と目標?
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まつたけ山復活させ隊活動
予定日 2014年2月~年6月
回 開催日 報告担当者 男厨シェフ
429 3月08日 土 池内 小原
430 3月14日 金 内田
431 3月22日 土 宮崎
432 3月28日 金 内田
433 4月05日 土 池内 松浦
434 4月11日 金 榎本
435 4月19日 土 三輪
436 4月25日 金 宮崎
437 5月03日 土 池内 内田
438 5月09日 金 内田
439 5月17日 土 榎本
440 5月23日 金 三輪
441 5月31日 土 宮崎
442 6月06日 金 内田
443 6月14日 土 池内 川崎
444 6月20日 金 榎本
445 6月28日 土 三輪
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§カンパありがとう!
§カンパお願い: 運営は皆さんのカンパで成り立っています!
みやこ松茸・里山復活! 京都の文化・景観を守るために、里山林整備に努力しています.
カンパの振込先
氏名: まつたけ十字軍 代表 吉村文彦
銀行名: 京都銀行 山科中央支店 口座No. 普通預金 3698173
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§主 催
まつたけ十字軍運動
代表 吉村 文彦(マツタケ生態学)
京都市山科区御陵岡ノ西町38-27
090-6227-4305 redpinemushroom@gmail.com
香川理化学研究所
代表 香川 晴男
§共 催
京都大学マツタケ研究会
代表 大石 高典