そこそこの放送作家・堀田延が、そこそこ真面目に、そこそこ冗談を交えつつ、そこそこの頻度で記す、そこそこのブログ。
人生そこそこでいいじゃない



まとめると。

英語は、いわゆる通常の会話スピードになると、アクセントがついている部分以外の母音が変化して聞き取りづらくなり、どんどん省略されていき、というか発音さえしなくなり、間の単語が聴覚上では消えていく。
だから、全ての音をきっちり発音する日本語という言語に慣れてしまっている日本人には、理解し難い。
これが、僕らにとって英語が難しい理由の正体だ。

この英語の「母音変化」の一例として。
「有名」という意味の単語、famousが良い例になる。
これは、もちろん「フェイマス」と発音する。
頭の「フェイ」にアクセントがあるから。
だからそこには「a」の本来の読み方「エイ」がそのまま残っていて「フェイ」だ。

一方、この言葉の頭にinがつくと否定形の「無名」という意味の単語、infamousになる。
この場合、「インファマス」と発音する。
「インフェイマス」とは発音しない。
なぜなら、今度は頭の「イン」にアクセントがつくので、そのあとの「a」は「エイ」ではなく、母音が省略され、「ア」という音に変化するのだ。
だから「インファマス」
どうだ?
英語ってなんかすごい。

英語って、スピードを上げていくとアクセントのつかない部分の母音は全て最終的に「ア」になっちゃうらしい。
「エイ」も「イー」も「オー」も「ウー」も、早くしゃべれば「ア」
そんなの日本人に分かるわけがない。

なんでも0歳から8歳までの言語環境がまず大事らしい。
8歳まで英語圏にいると、英語のネイティブの基礎が出来る。
8歳まで英語と日本語両方に触れているとバイリンガルの基礎が出来る。
つまり、無意識で2つの言葉をしゃべれる脳の下準備が出来る。

で、9歳から12歳がネイティブ確定の時期らしい。
この時期に日本語だけに触れていると結局日本語ネイティブになっちゃう。
英語だけに触れていると結局英語ネイティブになっちゃう。
両方触れているとバイリンガルになり、一生、どっちの言葉も意識せずにしゃべれるし、理解できるらしい。

だから、子供に英語教育を受けさせている親は、12歳まで辞めさせちゃダメ、とのこと。
そうじゃないと、水の泡。
子供の英語は12歳まで続けさせる。
これが、息子や娘をバイリンガルに育てる秘訣だ。

13歳以降に英語の勉強を始めても、それは「日本語をベースにした英語」にしかならないらしい。
英語を一度頭の中で日本語に訳さないと理解できない、ってこと。
だから、僕のように中学校から英語教育を受けた日本人は、どれだけNOVAに通っても、完全なネイティブにはなれない。
まぁ、訓練によって、そこそこの能力までは高めることが出来るらしいけど。
それでもネイティブがしゃべる一般レベルのスピードの英会話は、単語が省略され、母音が変化しちゃっているため、なかなか聞き取れないし、もちろん、同じようにしゃべることも出来ないという。

CNNのキャスターの英語は理解できて実は当然。
映画の中のセリフ英語が聞き取れると、相当なレベル。
これが、あなたの英語力を判定する目安になる。

英語の教授から聞いたこの真実。
英語がネイティブの外国人には、実はこの真実さえ、自分では分からないんだって。
「省略しているじゃん」って指摘しても、「はぁ? してませんよ」ってな具合らしい。
ネイティブは無意識のうちに省略しちゃっているから、省略していることにさえ自分では気付かないのだ。
これ、逆に言うと……
日本人が目上の人に対して無意識のうちに敬語を使っていて、でもそのことに自分では気付かない、あとから指摘されても「はぁ? 使ってませんよ別に」と答える、みたいなことだろう。
まぁ、分からんでもない。

長々書いたが、伝わったかな。

まぁ、僕自身がこの話を忘れないために書いたようなものだけどね。

コメント ( 0 ) | Trackback ( )



« 英語のひみつ(2) 懐かしき我が故郷 »