季節の変化

活動の状況

日本の通知表

2009-04-28 05:35:00 | Weblog
「季節の変化」で、現地の市民と触れ合い、
から日本をみて、日本の良さをお伝えしてきた。
そして、日本人の“アイデンティティ”を、
日本人は、優れた創造力とテクノロジーがあり、
国を発展させた高い能力がある”、それに、
独自の文化を育て、文化財を保護している”とした。

客観的にみると、日本はどうなるのだろう?
世界の表彰・評価”を探して、“指標”を定め、
数値”で日本をながめると、それは“日本の通知表”になる。
世界が表彰・評価する日本は、どのような通知表になるのだろう?

自費出版した『世界がみる日本の魅力と通知表』では、
“日本の通知表”を載せている。
“日本の通知表”を、最新にするとともに、
ほかの国は、どのような通知表になるのだろう?

次の項目を調べる。
1)創造力は、世界でどのくらいか?
2)芸術力は、世界でどのくらいか?
3)学力は、 世界でどのくらいか?
4)文化力は、世界でどのくらいか?
5)運動力は、世界でどのくらいか?
6)経済力は、世界でどのくらいか?
7)援助力は、世界でどのくらいか?
8)総合力は、これらを合計すると、どうなるか?

“世界的な表彰・評価”の中から、“指標”として、つぎを採り挙げた。
1)創造力: ノーベル賞
2)芸術力: カンヌ映画祭
3)学力:  15歳の知識と技能の調査PISA
4)文化力: 世界遺産
5)運動力: A)サッカーのワールド・カップ
もしくは、B)陸上競技世界記録
6)経済力: 国内総生産GDP
7)援助力: 政府開発援助ODA

1)創造力
ノーベル賞の受賞は国の底力、品格を示す。
自然科学分野の受賞数とする。
恣意(しい)がからむ、文学賞、経済賞、平和賞は除いた。
公式ホームページnobelprize.orgを参照した。

2)芸術力
カンヌ映画祭は、総合芸術である映画の表彰で、60年の歴史がある。
グランプリ、途中から代わったパルム・ドールの受賞作品数とする。
公式ホームページfestival-cannes.frを参照した。
美術や音楽には、スペイン、イタリア、フランス、オランダ、ドイツ、
オーストリアなどから、多くの天才・鬼才が生まれている。しかし、
天才・鬼才の世界的な表彰・評価や“天才事典”はなかった。

3)学力
PISA2006は、義務教育が終わる15歳の知識と技能の調査である。
世界の文教関係者が、「自分の国の教育改革が、成果を上げているのか?
生徒の学力のレベルが、世界のどの位置にあるのか? 国際比較を知りたい」
という要望に、経済開発協力機構(OECD)が応えて、PISAを開発した。
PISA(Programme for International Student Assessment)は、
義務教育が終わる15歳の生徒の学習到達度を調査するプログラムである。
OECD加盟国を中心に、2000年に調査を始め、3年ごとに行っていて、
参加国は、OECD加盟国以外にも増えている。
最新の2006年の結果を採用する。
読解力数学科学の点数が公表されているので、合計した総合点とした。
公式ホームページpisa.oecd.orgを参照した。

4)文化力
ユネスコ(UNESCO)が世界遺産を選定している。
文化遺産と自然遺産、これらを組み合わせた複合遺産がある。
人類の創造的な傑作で、将来的に遺したい文化遺産複合遺産を採用する。
公式ホームページunesco.orgを参照した。

5)運動力
A)サッカーは、世界で行われ、競技人口が多い(野球の15倍)。
サッカーは、瞬発力、持久力、戦術、とっさの判断力を要する。
ワールド・カップで優勝した7か国の優勝回数と、
国際フットボール連盟FIFAランキングとする。
公式ホームページfifa.comを参照した。
B)陸上競技世界記録は、鍛えあげた身体、技術、精神の成果である。
男子、女子合わせた世界記録の数とする。iaaf.orgを参照した。
A)サッカー、B)陸上競技世界記録のうち、高い方を採用した。
なお、オリンピックを指標として採り挙げなかったのは、
夏と冬の競技(例えば水泳とスキー、陸上ホッケーとアイスホッケー)では、
参加国が限られたり、地域のかたよりがあったため。

6)経済力
国内総生産GDPは、国内で生産された付加価値の総額で、
国の経済力を示す。en.wikipedia.orgを参照した。

7)援助力
政府開発援助ODAは、先進22か国による発展途上国への援助を示す。
外務省mofa.go.jpを参照した。


世界の表彰・評価から、“指標”を定め、“数値”で示す、
“日本の通知表”はつぎになる。
ランク…AA=3位以内 A=10位以内 B=20位以内 C=30位以内 D=40位以内。
1)創造力: ノーベル賞の受賞者12人は世界で9位→ランクA。
2002年に、小柴昌俊さん(物理学賞)、田中耕一さん(化学賞)の、
同時に2人の受賞には、大喜びをしたことがある。
2008年は画期的な年で、物理学賞に小林誠さん、益川敏英さん、
南部陽一郎さん、化学賞に下村脩さんの4人が受賞する快挙であった。
ここでは、公式ホームページnobelprize.orgにしたがって、
アメリカ国籍の南部陽一郎さんは、日本から除いてある。
日本国籍を取得した留学生や研究者から、受賞者がでる日がくればいい。

2)芸術力: カンヌ映画祭でパルム・ドール受賞作品4は5位→ランクA。
3)学力:  PISA2006の15歳の知識と技能は10位→ランクA。

4)文化力: 文化遺産は11で15位→ランクB。
5)運動力: サッカーのランキングは35位→ランクD。
しかし、陸上競技世界記録は、8個で5位→ランクAを採用。
これは、長距離走で男女各4人が世界記録を持っているため。

6)経済力: 国民総生産は2位→ランクAA。
7)援助力: 政府開発援助は5位→ランクA。
8)総合力: 合計は、ランクA。


日本のレーダーチャート(2009年4月)。

[総合評価]
面積が大きく、バランスがとれたレーダーチャート。
“創造力”、“芸術力”、“学力”は世界のトップ・レベルにある。
PISAの15歳の学力調査の、社会生活を営むのに必要な知識と技能は、
ノーベル賞やカンヌ映画祭に必要な創造力、芸術力とは異なるが、
創造力、芸術力、学力の3つがそろって高いのは、日本だけである。

“文化力”もある。日本の独自の文化を見に訪れる観光客。妻籠宿(2004年)。

浅草、日光、奈良、京都が観光客のルートになっているが、最近、
北海道や長野県の白馬に惹(ひ)かれる観光客が増えていることを実感する。

“運動力”は、陸上競技世界記録で健闘している。
野球は、松坂選手、イチローなどの活躍で、WBCで2連覇した。
サッカーで優勝してほしい。アジア・カップでは3回の王者、アジア1位である。

“経済力”、“援助力”は、世界のトップ・レベル。
援助力は、1990年代の10年間は、日本が世界1位であった。
第2次世界大戦の敗戦国であった日本が、見事に経済復興して、
先進22か国の援助国になっている。アジアからは唯一の援助国で、
アジアやアフリカ、中南米、中近東、そして東欧に手をさしのべて、
現地の市民に“幸せ”をもたらしている。

“総合力”は、国を発展させ、世界をリードし、援助する力がある。

世界の表彰・評価がみる“日本の通知表”の“数値の情報”からも、
現地市民の“ナマの声”による“生きた情報”からも、
日本は世界に貢献している国、目標になる国である。

それに、アジアのリーダーであり、世界のリーダーの一員として、
その役割を果たして、世界の市民に幸せをもたらしている、
日本が存在する重要な意味があるということであり、
誇りに思うとともに、自信勇気が与えられる。


日本の最高学府、東京大学。
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