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『陸軍中野学校』(映画メモ)

『陸軍中野学校』(1966年、増村保造監督)

戦前のスパイ養成学校である中野学校。陸軍主導で作られたとばかり思っていたが、設立当初は、陸軍内でもその存在は認められておらず、手探りで諜報部員を養成しているのがわかって興味深かった。

陸軍少尉だった三好次郎(市川雷蔵)は、突然スパイになるように言われ戸惑う。しかし、さまざまな訓練を通して、徐々にスパイとして一人前になっていく。その過程が結構怖い。

なぜか?

それは「間化」されていくプロセスだからだ。

三好を探して陸軍に勤めるようになった婚約者までも、「お国のために」冷酷に殺してしまう場面が凄かった。殺人マシーンのように冷たい目になっていく市川雷蔵の演技が上手い。

しかし、この映画を観て感じたのは、「会社のために」「仕事のために」家族を犠牲にしているビジネスパーソンも同じようなものかもしれない、ということ。

組織や仕事にのめり込みすぎると、間化してしまう危険がある、と思った。

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