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つながりを感じる

ブッダによれば、「無明(むみょう)」(真実の姿に気づかないこと)から「」(真実の姿がわかった状態)に移行することが悟りである。

では、真実の姿とは何か?

「すべてのものの真実のすがたを見通すと、いかなるものも、目に見えない無数の原因や条件(因縁)に基礎づけられて成立している。孤立した固定的な物はなにも存在しない。生きものや人間たちも他からの無数の恩恵を受けて、たがいに依りあって成立している(縁起)。目に見える、限られた自分の存在だけを固執し主張するのは浅はかである。つきつめると、こういうことがわかったのである」(p.65-66)

「自分が自分が」と思っている状態は「無明」であるが、「つながりの中で生かされている」ことに気づくとき、人は「明」に移行できるのだろう。

出所:中村元・田辺和子『ブッダ物語』岩波ジュニア新書
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