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夢の中で仕事をする

とび職人の有賀満さんは、お兄さんが経営する会社で、親方として足場を組んでいるという。

「足場って、親方それぞれで組み方が違うんで、その人の癖っていうか個性が出るんです。都会に行って足場が架かってたら、やっぱり見ますもんね。特に「角」の部分のやり方、細部が気になります。この人うめえなあとか、俺のやり方のほうがいいのになあとか」

建設現場でよく見る足場だが、そこに個性が出ていると知り、少し驚いた。なお、有賀さんが仕事を始めて4~5年経った頃、「こんな足場は使えねえ」と言われ、組み直したことがあるらしい。

「足場を使う塗装屋や外壁屋の人たちのやり易さを考えなきゃいけないのに、わかっていなかった。失敗しないと気づかないんですね。何がいけなかったのか考えて、見直して・・・そうすると、夢の中でも仕事してるんです。いや、プレッシャーとかじゃなくて、寝てても普通に仕事してるんですよね。自分、特別趣味もないんで

この箇所を読んで、ちょっと感動してしまった。やはり、日本の職人さんはこうでなければ。

そういえば昔はよく夢の中で仕事していたのに、最近はあまり仕事していないことに気づいた。

出所:『翼の王国』2017年9月号、p. 85

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