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『友達がいないということ』(読書メモ)

小谷野敦『友達がいないということ』ちくまプリマ―新書

友だちと疎遠になっているため、タイトルに惹かれて買ってみた。

ただ、本書はズバッと友達論を語っているわけでもなく、いろいろな話題が盛り込まれ、著者にはそこそこ友だちがいるのに加え、東大生話(著者は東大卒)がやたらと出てくるので、何度も読むのを止めようと思ったが、なぜか読み続けてしまう不思議な本だった。

なぜかというと、文学研究者だった筆者の(現在は文筆家とのこと)、文学うんちくネタが面白く、かつズバズバ作家を批判する語り口が痛快だったからだろう。

本書の主要なメッセージは、(たぶん)「友達が多い人はホモセクシャル的であり、友達が少なくても心配することはない」ということ。

「?」という感じだが、いろいろな作家の事例が紹介されていて、ユニークな見解であると思った。

なお、第8章には、孤独な人々のための読書案内があり、買っているが読んでいない、ルソーの『孤独な散歩者の夢想』が紹介されていたので、読んでみる気になったのは収穫だった。







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