宮元皮膚科クリニックのブログ

毎日の診療の中で気づいたことや気になることを書いています。
皮膚病や肌のトラブルのさまざまなアドバイスをいたします。

あらためて保湿の重要性を考える

2015年02月02日 16時17分51秒 | アレルギー
暖房を控えて、重ね着の生活をし続けているせいか、私は年々寒さに強くなっているような気がします

昨日。
電車に乗って出かけました
その電車の中で、二人の若者がしゃべっているのが耳に入りました。
「寒いな~。久しぶりに休日、外出したけど、うちにいれば良かった。」
「おれも。うちで暖房をガンガンかけて、ゲームしていたかったよ。」
「あ~。それ、いえる~。」
という会話です。
若者が、寒さに弱くなり、室内で過ごすのが普通なんだな・・・と実感しましたね。

さて。

先週、ある講演会に出かけました。
ある大學病院の医師のお話でした。
アレルギーにお詳しい方の実に詳細な研究の発表でしたが。
近年、花粉症とともに、食物アレルギーも増加し続けているのですが、それが皮膚が原因でおこっているというものです

つまり。
皮膚から浸入した物質にアレルギーを起こし、その後、鼻炎や結膜炎や食物アレルギーやじんましんや皮膚炎を起こすのです。

こういった発見は、世界中で見つかっており、この研究は進んでいるのですが。

問題は、近代社会の問題であり、さらに言えば、先進国にどんどん増加しているのです

これは、環境の変化、つまり、車社会に伴う空気汚染や地球温暖化や土や木の減少に伴う湿度の低下などが関係していると思われます。
でも。
アスファルト舗装や、鉄筋コンクリートの建物の増加など、私達の生活において、いまや昔の生活に戻ることはできませんね。

そこで、私が以前から、オススメしているのが。
暖房の使用のご注意です

夏はクーラーをつけないと熱中症が心配ですが。
冬は、昔に戻った方が良いと思うのです。
昔というのは、こたつやストーブなどの暖房が良いと思うのです。
つまり。
エアコンやファンヒーターなどで部屋全体をあたためたり、床暖房やホットカーペットの上に座って生活したりすると、皮膚全体が乾燥し、角質層が開いてしまい、さまざまなアレルギーの原因となる物質が皮膚から浸入しやすいからです。

乾燥肌は、花粉の皮膚からの浸入をおこしやすくし、湿疹やアトピー性皮膚炎を引き起こします。
また、さらには、それにより花粉に対しアレルギーを起こすと、いずれは果物や野菜などの食物アレルギーを引き起こす危険性も増すのです

というわけで。
やはり保湿ケアはとてもとても大切なんです。

生まれたばかりの赤ちゃんのうちから、全身の保湿クリームは、アレルギー体質の予防に有効です。
迷わずに、保湿ケアをしましょうね
















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