宮元皮膚科クリニックのブログ

毎日の診療の中で気づいたことや気になることを書いています。
皮膚病や肌のトラブルのさまざまなアドバイスをいたします。

さんろくきゅう・・・のお話

2014年08月26日 20時11分41秒 | 花粉症
今は夜

セミにかわり、秋の虫が楽器の音色のような声で鳴いています

すっかり、涼しくなってきましたね。
私の大好きな季節の到来です。

音楽の秋。
読書の秋。
食欲の秋。
ファッションの秋。
旅行の秋。
紅葉の美しい秋。

楽しみですね

でも、このブログは、皮膚病のアドバイスをするためのものですから、残念ながらお楽しみについてはちょっと後回し

さんろくうきゅう
これは、いったい、何の暗号でしょうか
私は診療の中で、この言葉を使ってご説明することがたびたびあるので、もうおわかりの方もいるかもしれません。
これは、私の作った言葉で。
主に皮膚のアレルギーがひどくなる月のことを言っています。

つまり。

アトピー性皮膚炎の方や、乾燥肌や敏感肌の方で、一年で何回か皮膚病が急に悪化する時期のことなんです。
月・・・・・スギ花粉とヒノキの花粉のピーク
月・・・・・イネ科雑草の花粉のピーク
月・・・・・イネ科雑草花粉やブタクサ花粉のピーク
もちろん、その年の気候により前後はしますので、厳密なものではありません。

でも。
何年もの間、毎日診療していますと、だいたい同じような時期に急激に悪化するパターンがあるのです。

3月、6月、9月のだいたい2週間前くらいから、症状が出始めます。
目のまわり、口のまわり、耳たぶ、首などに、赤みやかゆみ、湿疹がでます。
腕や手、すねにでることもあります。
同時に、鼻水や目のかゆみ、咳を伴う事もあります。

今回も、多くの患者さんの症状が、お盆の後くらいからでています。
つまり、9月の2週間前ですね。
そのくらいからイネ科雑草花粉やブタクサ花粉の飛散が始まっているのです。

治療は、抗アレルギー剤の内服と、適切な外用の治療。
そして、保湿剤によるスキンケアです。
毎年、さんろくきゅうに同じ症状が出る方は、お早めに予防の治療をすると軽い症状で済みます。
さんろくきゅうの2週間前あたりに受診されることをお奨めします。

そうは言っても、やはり秋は気持ちの良い季節。
ついつい外出したくなりますよね。
症状はできるだけ軽めに抑えるようにして、楽しい秋をお過ごしくださいね








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