宮元皮膚科クリニックのブログ

毎日の診療の中で気づいたことや気になることを書いています。
皮膚病や肌のトラブルのさまざまなアドバイスをいたします。

この時期多くなる皮膚病(その1)

2011年05月06日 19時02分20秒 | 診断と治療
過ごしやすい季節ですね。

暑くもなく、寒くもなく、気温としては気持ちの良い時期です。

ただ、気温の変化が激しいので、ちょっと疲れやすい傾向はあるようです

この時期に目立って多くなる皮膚病がいくつもあります。

本日から、何回か、この時期に多くなる皮膚病についてお話ししましょう。

まず、今日は、足のトラブルです

今日、とても多かったのが、足のトラブルでした。
病気としては、2種類ありました。

ひとつめは、異汗性湿疹です。
足の裏や足の指に水ぶくれやかわむけができます。
かゆみを伴います。
同じような症状は手のひらや手の指にもみられます。
これの原因は、ズバリ汗です
足や手の汗の量が急激に増加しているのです。
これは、気温の変動が多い今頃の季節によくみられます。
また、疲れやストレス、緊張でもみられます。

5月病という言葉を聞いたことがありますよね。
これは、今頃の時期、新たな生活の変化に身体や心がついていくことにがんばった結果、よくみられる心や身体の変調のことです。
入学、新学期、転校や転勤、新生活などで、変化についていくことにがんばっていたところ、ゴールデンウィークでひと休みした後、かえって調子を崩したりする場合があるのです。

自律神経の調節の狂いがおこり、軽い失調状態がおこります。
そのため、疲れちゃったり、少しうつっぽくなったりすることがあるようです。
これの伴い、手足の汗の量が急に増加します。

その結果、手足に汗の粒のたまった水疱ができて、ここにかゆみを伴うのです。
その後、かわがむけます。

症状がミズムシによく似ているので、間違われやすいものです。
菌の検査をすれば、診断がつきます

今日は、この疾患の方がとてもたくさん来院されました。
治療法がミズムシとは全く異なるので、注意が必要です

明日は、これとよく似ている、ミズムシについてお話ししますね


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